2017年7月1日より全国順次公開/R-15+
ファインフィルムズ
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余命わずかとなった男と、彼のもとに訪れ身辺整理を手伝う親友の2人の物語。この設定だけ聞くと、しんみりした映画かと思ってしまいますが、さすがスペイン、アルゼンチン映画だけあり、ユニークな国民性も描かれて、意外にも清々しさを感じました。“生と死”という重いテーマを扱いながら、コミカルなシーンも成立させられるのは、リカルド・ダリンとハビエル・カマラという名優コンビがなせる業。死を迎える本人と、大事な人の死を受け入れなければいけない友人との心情を細やかに描いていて、お互いを思いやる友情もとてもリアルに感じました。こういうテーマの映画に感じるのとは少し違った印象を持ちましたが、それは死を目前にした人間のストーリーでありながら、友情のほうによりフォーカスしていたからかも知れません。名優コンビの秀作、ぜひ観てみてください。 |
テーマが重いだけにデート向きではないのと、劇中でベッドシーンがある点も少々気まずいかも知れません。深い友情が描かれている作品なので、カップルで観るよりも親友と観るか、1人でじっくり観るほうが良いように思います。でも、人生観を語りたいカップルは一緒に観ても良いのではないでしょうか。 |
R-15+なので、15歳未満の方は観られませんが、死とどう向き合うか、本人の目線、親友の目線、家族の目線で描かれていて、命の尊さを改めて感じられるので、ぜひ観られる年齢になったら観てみて欲しいと思います。ティーンの皆さんは、死を目前にしても大事なことを言えないでいる親子のシーンに注目してください。親子独特の複雑な心情がリアルだし、親子だからこそ不器用になってしまう様子を観ると、心にグッとくるものがあると思います。 |
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2017.6.21 TEXT by Myson