2016年9月10日より全国公開
東宝
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子どもの頃から天才ピアニストと呼ばれながら、ある事がきっかけでピアニストとしての人生から脱してしまった有馬公正。本作は、そんな彼が、彼とは正反対な姿勢で音楽と向き合う宮園かをりと出会うことで、徐々に変化していくストーリーです。前半は、ピアニストやヴァイオリニストのコンテストでは、こういうポイントで審査されるんだな〜とか、自分の身近にない世界を覗いている感覚で観ていましたが、後半はガラリとトーンが変わります。知らぬ間に、彼が徐々に変化していく様子に気を取られて、タイトルの『四月は君の嘘』の“嘘”って何だろうって考える事すら忘れてしまっていましたが、後半でその辺りが徐々に見えてきます。その嘘はとても切ない嘘なのですが、嘘に驚いて感動するか、薄々嘘とは何のことか気付きながら観てじわじわ切ないさを感じるか、2パターンの観方が楽しめるのではと思います。私は後者だったので、嘘に驚くということはありませんでしたが、自分が高校生の頃にこういうストーリーを観ていたら、きっと泣いていたかもと思います。私の場合はつい推理的鑑賞になってしまいましたが、皆さんはぜひピュアな心で観てください(笑)。 |
切ないストーリーではありますが、優しさに溢れた爽やかな青春ラブストーリーなので、デートで観るのも良いと思います。プラトニック・ラブなので、気まずくなるシーンもありません。主人公の世代と同じ中高生カップルは、特にキュンとすると思うし、お互いを大事に思い合う主人公2人から良い刺激を得られると思います。似たもの同士のカップルも良いですが、正反対のカップルも良いもんだなと思える部分もあるので、「自分達は全く似ていない」ということで変に不安を感じている人もぜひ観てみてください。 |
キッズやティーンの皆さんは、習い事をしている人も多いと思うし、世代も主人公と近いので、いろいろと等身大で観られる要素が多いと思います。親に言われて習い事をしていたり、すごく厳しくされて本当に自分がしたいことなのかすらわからなくなっている人には特にオススメ。心から好きだと思って向き合える事なのか、これを機に一旦立ち止まって考えてみても良いのではないでしょうか?親子で観て、それぞれの立場で何を感じたかを話し合うきっかけにするのも良いと思いますよ。 |
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2016.9.5 TEXT by Myson