このダーク・ファンタジーの世界観が結構好きなのですが、ちょっと慣れてきたせいか怖さという部分ではそれほど怖く感じませんでした。なので怖いのが好きな人はちょっと物足りない、逆に言えば怖いのが苦手だけど観てみたい気もするという人にはちょうど良いくらいだと思います。個人的に怖いものの正体や実態がわかってくると怖くなくなるので、きっと真相に近づいたから怖くなくなったというのもあるのかも知れません。でも前作と今作を観て、原作のゲームも楽しんでみたくなりました。今作は3Dなのでこの世界観を体験するという部分ではよりゲームに近づいたと言えそうです。
それにしても、キャリー=アン・モスにはちょっとビックリ。だいぶ年とっちゃいましたが、げっそりした不気味な感じがこの役にははまってます。そしてショーン・ビーン。彼が出ているだけで作品に安定感が出ますよね。好きな俳優の一人です。もう一人注目は主演のアデレイド・クレメンス。かわいい女優さんだなと思っていましたが、『華麗なるギャツビー』に出演していたほか、岩井俊二監督のダーク・ファンタジー『ヴァンパイア』や、北村隆平監督のホラー『NO ONE LIVES ノーワン・リヴズ』と日本の監督作に2作も出演しています。日本人ウケするカワイイ顔ですよね。今後要注目です。
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ちょっと怖い映画ってデートで観るのにちょうど良いですよね。これはまさにちょうどいいくらいの怖い映画です。不気味なキャラクターは多く出てきますが、この世界観のなかでは芸術的ですらあります。原作のゲームは累計840万本も売れているわけですから、この世界観はきっと「怖いもの見たさ」の域でドキドキするけど嫌悪するほどでもなく楽しめる良い塩梅なんだと思います。誰もが知っている日本が生んだゲームの映画化ですから、好奇心で一緒に観に行ってみても良いのではないでしょうか。 |
PG-12なので、12歳未満(小学生以下)のキッズは大人と一緒に観てください。でも、子どもにとってこの世界観は相当怖いと思います。嘘だとわかる年齢になっても、やっぱりこういうのを観た夜って眠れなかったりしますよね。自分の記憶をたどって考えても、子どもの頃はストーリーよりもキャラクターそのもののイメージが怖いと強烈に記憶に残っている気がします。特にレッド・ピラミッドとか、看護婦とかはビジュアルだけで怖いですよね。無理して観ずに大きくなってから観れば良いと思います。ティーンはお友だちと怖い映画デビューに観てみるのはアリでしょう。 |
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