2010年12月1日(水)より全国公開
東宝
良くも悪くも予想通り、木村拓哉は木村拓哉にしか見えないので、原作アニメを観たことがない者としては本来の古代進というキャラクターがどんななのかが気になりました。原作を知る方はどう感じるんでしょうね。私は原作を知らない分、ハードルは低かったかもしれません。あと気になったのは、役者の演技がなぜかとても臭い。他の映画のときはこういう感じじゃないのに…という俳優でも、アニメが原作の世界観がそうさせてしまうのか、とってもわざとらしいというか不自然な感じで違和感がありました。とは言え、山崎努、西田敏行、緒形直人はこういう世界観のなかでも自然に見えたのはさすがです。 そしてこの作品の要であるCGシーン。宇宙船内は“いかにもセット”という感じがして少し残念でしたが、宇宙空間については予想以上の出来で、スケールの大きさは充分伝わってきました。主題歌がスティーヴン・タイラーっていうのがスケールの大きさを感じさせるのに役立っているのかも知れませんが、良い意味で日本の映画も世界へ向けて頑張っている感は出ていると思います。ただ、こういう作品を観る度に、作品の色や求められるものと、ヒットの可能性を上げるための重要な配役のバランスを取るのは難しいなとつくづく思いました。原作ファンと主演のファン層がおそらく全然違うので、興行にどう影響するのか興味深いですね。個人的にはどちらにも強い思い入れがないだけに、ひねくれたところに興味を持ってしまいましたというのが結論です(苦笑)。 |
気楽な感じでデートで観るのには良い映画ではないでしょうか?でも、原作ファンはやめておいた方が良いかも知れません。原作を知る人からすると、賛否両論あるので熱いファンであればあるほどもし想像と違っていたら、鑑賞後にちょっと機嫌が悪くなっちゃいますからね。 もうこれはあんまり余計なことを考えずに、1つのSF作品として気楽に観ることをおすすめします。ただ、2時間18分という長さなので、原作にもSFにも木村拓哉にも興味がないカップルには辛いかも知れません。 |
©2010 SPACE BATTLESHIP ヤマト 製作委員会
2010.10.29 TEXT by Myson