アリス・クーパー、ブロンディ、ピンク・フロイドなど、数々の大物ミュージシャンを育てた伝説の音楽プロデューサー、シェップ・ゴードンの人生を、シェップ本人と著名人達の証言で紐解くドキュメンタリーです。監督を務めたのは『オースティン・パワーズ』のマイク・マイヤーズ。彼自身もシェップを慕う一人としてインタビューに登場し、その人間的魅力について熱く語っています。タイトルの“スーパーメンチ”とは、本作のノリで直訳すれば“すんげー偉人!”ってところでしょうか。タイトルどおり、その生き方はまさに破天荒!奇想天外な発想で大衆の心を鷲づかみにし、プロデューサーとして成功を収め、天性の人柄で周囲の人々やセレブ達にも愛されまくるという人生。若い頃は、ドラッグもアルコールも女性もバリバリ楽しむ暴れっぷりですが、年齢を重ねるなかで、のんびりした環境のハワイに生活拠点を移し、仏教徒へ転身するなど、要所要所では落ち着いて自分の人生をシフトしていく姿が印象的でした。常に変わらないのは、“人に尽くすことを全力で楽しむ”という彼の姿勢。人に尽くしすぎて、自分の家庭を築けなかったのは皮肉ですが、多くの人々が彼を家族のように愛しげに語ります。そしてとにかく、インタビューに登場するメンツがすごい!マイケル・ダグラス、アーノルド・シュワルツェネッガー、ダライ・ラマ、シルベスター・スタローン…ほか多数!といった感じです。ジャニス・ジョプリンやジミ・ヘンドリックス、スティーブ・ジョブズとの偶然の出会いなど驚くエピソードも満載で、70年代の音楽シーンやアーティストに詳しくない人にも、その生き方は興味深く映ると思います。 |
恋愛に関する要素はほぼ出てきませんので、デートで観るべき作品かは悩むところです。ただ、成功者の生き方や仕事術などに興味があれば、男女問わず楽しめる作品ではあると思います。家族がいることのありがたみについて考えさせられるシーンも出てきますので、将来を見据えるカップルなら、一緒に観て感想を語り合うのもアリだと思います。 |
キッズやティーンにとって、あまり楽しめる作品ではないと思います。登場するセレブたちも、世代的にほとんどピンとこないのではないでしょうか。働くようになってから観ると、仕事における発想術や周囲の人との関わりなどに興味をもてるかもしれません。大人向けの映画といえる作品でしょう。 |