2017年2月11日より全国公開
東宝
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洋画ではこういうシチュエーションの作品はよくありますが、日本では珍しい設定で新鮮味がありました。同時に、日本を舞台にするとどうしてもリアルさを厳しい目で観てしまうので、何かと違和感が出てくるのではと懸念しましたが、日本人ならこんな反応をするだろうという描写が思った以上にリアルでした。3.11(東日本大震災)のときに都内でもライフラインが止まり、店頭から特定の商品が消えたりという経験をしたのでなおさら、もっと長期間あの状態が続いていたらこんな風になっていたかも知れないなと思いながら、観た部分もありました。でも、映画全体的には重くならず、家族の再生の物語として観られた点で、矢口史靖監督の手腕を感じます。劇中では、混乱をもたらした原因は言及されていないので、その辺だけ消化不良を感じる人がいるかも知れませんが、本作のテーマはそもそもそこではないので、私は思ったほど気になりませんでした。ただただ、便利な生活に慣れすぎるとサバイバル能力が衰えるのだなと実感できたし、古き良き時代の日本の生活を振り返る部分もあったので、ときにはそういうところに意識を向けることも大切だなと感じました。特に都会に住む現代人が観るべき映画です。 |
ハラハラドキドキとほっこりがバランス良く入っていて、エロチックなシーンはないので、カップルはデートで観ても楽しめると思います。夫婦で観る場合はちょっと事情が変わって、劇中の頼りない夫の様子がやや気まずく感じるかも知れません。でも、敢えて、自分の夫にやる気を出してもらうために見せるのも1つの手です。また、いざというとき自分達ならどうするか、これを機に話し合っておくのも良いでしょう。 |
子ども向けの映画とは言いませんが、キッズやティーンが観ても、何かしら得るものがある内容です。日本はいろいろと恵まれていますが、いざ映画のような状況になったら、自分達ならどうするか、ぜひシミュレーションしてみて欲しいと思います。家族で助け合う大切さも描かれているので、どうせ観るなら家族皆で観てください。 |
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2017.2.6 TEXT by Myson