2011年7月9日より公開
ファントム・フィルム
公式サイト
3歳〜5歳までの2年間の幼稚園生活で哲学の勉強クラスを設けた幼稚園の様子を撮影したドキュメンタリー。哲学の話をどうやって子どもにするのか興味深いところで、「哲学」というと大人でも尻込みしてしまいますが、先生はとてもシンプルに「愛」「自由」「死」などについて考えるよう投げかけます。そして意外にも子どもはいろいろな物事を自分たちなりに解釈しているのがわかります。愛の話でさえ男女の話として理解しているし、すでに誰と誰がつきあっているとか、「君とはもう別れたんだ」という会話があったり、びっくりするくらいおませなので驚きました。あとやっぱり親のしゃべり方に似るのか、おっちゃん、おばちゃんみたいな話し方、身振りをする子もいておもしろいです。みんなかわいいですけどね。 お国柄もあるのかも知れないですが、大人顔負けのトークもかなり出てくるし、子どもなので自分のパパとママのことを悪気無く赤裸々に語るのですが、すごくよく観察しているなと感心します。大人が余計なことを考えすぎるのに対して、子どもは見たままを、感じたままを言葉にするので、小さいうちから哲学的脳を作るのは効果的だと思いました。子どもだからわからないと大人が決めつけて、子どもの可能性を狭めていたとしたらもったいない。これは子どものうちから考えることは大事ということを伝える良い映画だし、ぜひ日本の教育界でもこういう取組はやって欲しいです。 |
子どもっておもしろいな〜と実感できる作品で、子どもが好きなカップルやご夫婦で観ると会話も弾むのではないでしょうか。教育的テーマを持ったドキュメンタリーなのでエンタメとして楽しむというのではないですが、一緒に観に行ったカップルどうしはもちろん、学校や仕事場で話題のネタにできそうな内容ですので、観て損はないと思います。そして、子供たちがとてもかわいい!哲学の話と言っても子どもがわかるように話しているので、こちらも簡単に入り込めますのでご安心を。 |
2011.7.9 TEXT by Myson