2016年11月5日より全国順次公開
武蔵野エンタテインメント
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一人の熱い思いが誰かを動かし、やがて多くの人を巻き込んで、奇跡を起こす…そんな“熱伝導型”のヒューマンドラマが好きな方にオススメしたい作品です。主人公のルイは、かつてエリート幼稚園の園長だった女性。ビジネス化した詰め込み型の教育現場に嫌気がさし、一度は仕事から離れるものの、心に大きな虚無感を抱えることに…。そんなとき、廃園寸前の貧しい幼稚園の話をニュースで観て、いてもたってもいられなくなり、わずかな給料だけで幼稚園の再建へと乗り出します。本作は、香港郊外の幼稚園で起きた実話をベースに、都市における教育格差や、貧困といった社会問題を浮き彫りにしながら、仕事にやりがいを見出すことの幸せ、子ども一人ひとりの個性に向き合う教育の重要さ、互いに理解し、愛し合うことの尊さなどを描いていきます。ルイ先生に扮するのは、香港ポップス界の大スター、ミリアム・ヨン。夫のドン役には、3年連続マネー・ランキング1位に輝くトップ男優ルイス・クー。人気スター2人の共演という話題性も手伝い、2015年の香港年間興行収入1位に輝いた本作。映画公開後は、「エリート教育よりも、先生の愛情と熱意」と気づいた香港市民も多く、現在、この幼稚園では入園の空きを待つ園児が80人以上もいるとのこと。まさに“映画の力”が世の中に影響を与えた1本であり、寒い季節にピッタリのハートウォーミングな作品です。 |
主人公夫婦の絆と愛情がとても素敵に描かれていて、ぜひ、ご夫婦やカップルでご覧いただきたい作品です。何かを成し遂げようとするとき、自分を尊重し信頼してくれる人の存在は、とても大きな勇気と力になりますが、ルイ先生が自分の道に邁進できたのも、夫ドンの存在があってこそだと思います。博物館の展示デザイナーであるドンがルイの入院している病室の窓まで、自分の手がけた展示作品の “ギロチン”を見せに来るシーンは、さすがに「やりすぎ!」と思って笑ってしまいましたが、エイドリアン・クワン監督インタビューの際に突っ込んでみたところ、あのエピソードは実話なのだそうです(笑)!実際のご夫婦も映画同様に、とってもラブラブだそうですよ。 |
小さなお子さんからお年寄りまで楽しめる作品です。園児達はそれぞれが家庭に事情を抱えていて、小さいながらも一生懸命に生きています。健気に振る舞う姿はとても愛おしく、彼女達の笑顔に終始癒やされました。ぜひ、子役達の演技や表情にも注目してご覧ください。個人的には、園児達の家族役でリチャード・ンやスタンリー・フォンといった、ジャッキー・チェンの“福星シリーズ”などでおなじみの名脇役が出演しているのもうれしいところ。お父さんやお母さんがジャッキー映画のファンなら、ぜひ一緒に観にいってほしいと思います。 |
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2016.11.2 TEXT by min