2019年3月9日より全国順次公開
トランスフォーマー
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良い意味で、“なんだ、この映画は!”というインパクトがあり、テーマが環境問題で小難しいイメージになりそうなのに、ヒロイン活躍のアクション映画にも見えてしまう見事な作品です。BGMを奏でる奏者と歌い手が、シーンの中に共存している、観たことのないスタイルなのですが、彼ら、彼女らが、主人公の心情と何かしら結びつきをもって登場している意味を探りたいなという興味もそそります。とはいえ1度観ただけではそこまで解釈仕切れない部分もあるので、2度3度観るのもありだと思います。そして、こういう演出にしていることで、重くなりそうなシーンもなぜかコミカルで軽快になり、とても観やすい。不思議な世界観があるので、多少好き嫌いは出てきそうな気がしますが、映画好きにとってはおもしろく感じます。また、主人公の女性ハットラが“男前”なんですよね。水泳後のロッカールームでは、後ろ姿で大きめのパンツをぐいっと履き上げるシーンが強烈だったのですが、彼女の勇ましさを見事に表現したユーモアのあるシーンだと思います。彼女は中年なのですが、身のこなしも軽くて、時にスパイかと思うような行動も起こします。なので、環境問題をじっくり考える視点で観なければいけないわけでもなく、エンタテインメントとして楽しめる構成になっています。本作はアカデミー賞アイスランド代表作品で、ジョディ・フォスターが監督、主演でハリウッドリメイクされることが決まっているそうですよ。そういう意味でも、注目作です。 |
これは、デートムービーではないでしょうね(笑)。女性の共感は呼びそうですが、男性の反応が読めません。決して主人公に対して否定的な意味ではないのですが、男性の手に負えないくらい強烈な個性の持ち主なので、そこをどう捉えるかが肝になりそうです。女性同士で観るか、1人でじっくり観るほうが楽しめるような気がします。 |
個性的な描写の映画なので、演出と物語との繋がりなどを解釈することに固執して観てしまうと、結局何の話だったのかわからなくなる可能性があります。ある程度の数の映画を観てきている人なら、こういう映画もあるんだなと受け入れられるような気がしますが、映画デビューしたての人が観ると、少々難しいと感じるかも知れません。オススメするとしても、大学生以上かなと思います。 |
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2019.3.6 TEXT by Myson