2014年5月1日より全国公開
パラマウント ピクチャーズ ジャパン
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監督は『マイレージ、マイライフ』『JUNO/ジュノ』のジェイソン・ライトマンということで期待して観ました。やっぱりこの監督は人間描写がうまいですね!観終わってみて、邦題にある“とらわれて”という意味がいろいろに解釈できるのもおもしろいなと思いました。『マディソン郡の橋』を彷彿とさせるストーリーで、1人の女性の色あせていた日常が急に華やいでいく様子はステキでした。最初はジョシュ・ブローリンが演じているフランクが何者なのかがわからないので観ている側も警戒心を持ってケイト・ウィンスレットが演じるアデルを見守るのですが、だんだんと真相が明らかになってきて彼に共感できる部分も多くなっていきます。それに反して、アデルを案ずる息子のヘンリーの心情が複雑になっていく描写も見事で、その不条理さによってさらに物語に深みが出ておもしろかったです。ラブストーリーとして観るのも良いですが、私は男女関係に、息子と母というもう一つの男女関係も絡んできた部分に特におもしろみを感じました。そういう視点で観た上で、やっぱりお母さんになるって“とらわれの身”になることなのかな…などいろいろと考えさせられました。観る人の立場や、観るタイミング、年代でいろいろな解釈ができそうな深みのある作品です。 あと、前から思ってましたがジョシュ・ブローリンって何だかセクシーですよね。特別二枚目というわけでもないですが、男らしさと男の色気を良い感じで持っている俳優さんで好きです。 |
ロマンチックな作品なのでデートで観るのも良いでしょう。きまずくなるようなエッチなシーンもあまりありません。ただ息子さんがいるご夫婦が観ると、女性は息子のヘンリーに感情移入してついつい自分の息子のことを思い返して、ロマンチックなムードになれなくなる可能性があります。母であり、女であり…というのを実感させられる内容なので、お子さんがいる方は1人か女子同士で観る方が良いかも知れません。 |
大人が抱える憂鬱を描いている作品なので、キッズにはピンとこないでしょう。ティーンは主人公アデルの息子ヘンリーの目線で観る人が多いと思いますが、ここは敢えてお母さんの“女性”としての一面に注目して母を客観視するきっかけにしてはどうでしょう。少し背伸びして、大人の心情を観察してみると、お母さんの苦労や辛いことを少し理解できるようになれるかも知れません。そしたら、お母さんが辛そうなときに優しい言葉をかけてあげられるようになりますよ。 |
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2014.4.2 TEXT by Myson