2016年7月22日より全国公開
東北新社
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すっごくおもしろい!映画好きとしても、この実話は知って良かったし、観て良かったと、感動しました。本作は『ローマの休日』を生んだ脚本家の実話なのですが、『ローマの休日』という名作の背景にこんなドラマがあったとは、本当に驚きました。主人公のダルトン・トランボは、共産主義だったために、第二次世界大戦後、ハリウッドにも及んだ“赤狩り”の対象となり、刑務所に入れられ、出所後も脚本家としての活動を阻まれていました。同調者も取り締まられる状況だったため、頼れる人もなくなった状況でしたが、彼は自分の脚本家としての腕で不当な扱いに立ち向い、その信念にすごく共感し、感動しました。家族を養わなければいけないということもあり、脚本を書くことでしか仕事ができないという状況ではありつつも、やっぱり彼の才能は武器になったというのが、すごくカッコ良くて、自分の名前を出さず、友人に名前を借りて出した『ローマの休日』や、偽名で出した別の作品でもアカデミー賞を受賞したという快進撃も観ていて爽快です。もう一つツボだったのは、ジョン・グッドマンが演じたB級映画制作会社の社長。彼は彼の流儀でダルトン・トランボの復活を助けた人物として、とても共感しました。そして、彼のシーンはかなり豪快で笑えます。主人公ダルトン・トランボを演じたブライアン・クランストン、妻役にダイアン・レイン、娘役にエル・ファニング、そして赤狩りに拍車をかけようとするコラムニストにヘレン・ミレンと、豪華キャストの出演も嬉しい本作は、映画好き必見です。 |
共産主義、赤狩り…という言葉を聞いただけだと、デート向き映画に思えないかも知れませんが、主人公ダルトン・トランボの夫婦愛が美しく描かれた点で、デートで観るのもオススメの作品です。また、政界が軸と言うよりも、ハリウッド業界が軸となったストーリーなので、想像するほど難しい印象はありません。男性が好きそうな物語なので、彼に映画に興味を持って欲しいと思っている映画好き女子の皆さんは、本作に彼を誘ってみると良いでしょう。 |
共産主義、赤狩りという言葉って、学校だといつ習うんでしたっけ?とにかく、この歴史的背景を習ってから観ることをオススメしますが、小難しいと思っていた現代史でも、ハリウッドという華やかな世界にも影響が及んでいたというこの実話を知れば、興味が増して、勉強にも役立つのではないでしょうか?映画が好きなティーンの皆さんは、この作品と同じ頃に他にも影響を受けた映画監督や脚本家、俳優を調べてみると、趣味にも勉強にも知識が役立てると思いますよ。 |
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2016.7.11 TEXT by Myson