2014年5月10日より新宿武蔵野館にてレイトショー公開/R-18
トランスフォーマー
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邦題が『肉』ということで人肉系の話だなというのは大体想像がつくし、R-18なのでそこそこのシーンを覚悟しつつ、一応ご飯時を避けて観ましたが、暗がりのシーンが多いせいか、思ったよりも露骨にビジュアルできついと感じるシーンは少なかったです。何か悩みを抱え込んでいる様子の母と、家族の伝統を守ろうとする父という設定だけで物語の背景は何となく想像はついたのですが、真相を突き止めるまでの行程は予想外の展開で、物語の初めの方に出てくる医者のある診断が後々あんな風に繋がっていくとはうまいこと考えたものだなと感心しました。伝統を受け継ぐ主人公一家の娘2人の美しさも物語に多面性をもたらしていて、こちらの想像を膨らませる要素になっています。もう終わるのかなと気を抜き始めた頃に衝撃の展開があり、原題の“We Are What We Are”という意味が納得できる結末になっています。 本作では2人の美しい姉妹を演じたアンビル・チルダーズ、ジュリア・ガーナーの演技力と儚さを漂わせる美しさに注目して欲しいですが、トム・クルーズ主演の名作『トップガン』で美人教官を演じていたケリー・マクギリスが隣人マージ役で出演しているのも要チェックです。あの頃とはかなり見た目が変わっていて若干ショックですが、面影はあります(笑)。 本作は終始不気味だし怖い要素はありますが、ホラーというよりサスペンスです。ラストシーンだけ痛々しいですが、カンヌ映画祭やサンダンス映画祭ほか多くの映画祭にも出品された話題作ですので、映画好き女子の皆さんはぜひトライしてみてください。 |
イメージよりは見た目がきついシーンはありませんが、内容が内容だけに念のため食事の前後に観るのはやめておきましょう。デートで怖い映画を鑑賞といえば怖いシーンのどさくさに紛れて相手にしがみついたり…というお近づき手段としても使えますが、本作では2箇所くらいはそういうポイントがあるでしょう。ただ映画のタイトルがあまりにインパクト大なので、「今度『肉』観に行かない?」と誘った時点で、あなたに対して何らかのイメージがついてしまいそうなことだけは覚悟しておきましょう(笑)。 |
R-18なので、残念ながら18歳未満の中高生とキッズは観られません。18歳以上のティーンは、主人公の美しい姉妹の視点で観てみましょう。彼女たちのような極端な状況に置かれないにしても、おうちの伝統を引き継がなければいけなかったり、親が言うことが絶対だったり、少しは共感できると思います。とはいえ、何か学ぼうとして必死で観るタイプの映画ではなさそうなので、とにかく不気味さ、怖さをエンターテイメントとして楽しんでみてください。 |
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2014.5.7 TEXT by Myson