2014年12月6日より全国公開
彩プロ
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ロマン・デュリスが演じる主人公グザヴィエは何事もうまくいかず、周囲の女性たちとのあいだにも何かと抱えているものがありパッとしないのですが、舞台はニューヨーク、キャラクターは個性の強いパリジャン、パリジェンヌという要素が融合したこの感じがなんともオシャレなんですよね。皆それぞれになんだかんだともがきながらも、自分らしさは保とうとしている彼らのスタイルが人間的にカッコ良く見えるのかも知れません。そして、ニューヨークという特殊な“世界”に入ると荒波にのまれつつも強くなっていくのかなと、どのキャラクターにも共感しながら観ることができました。 グザヴィエという一人の男の成長を描いた物語ですが、彼は周囲の女性に振り回されているようでいて、同時に支えられているようにも見えます。男性にとって、女性は母役、姉妹役、友達役、恋人役、妻役というのがいて、最終的にどういうタイプがどうなると適材適所なのか客観視できるようなストーリーでした。うまくいっていない人生を描いたシーンなのに、どこかコミカルでチャーミングに映るのは、セドリック・クラピッシュ監督と、ロマン・デュリス、オドレイ・トトゥら俳優の持つ手腕と、フランス人独特のユーモア感覚からくるものなのでしょうかね。どこかカラッとした爽快感が漂い、観ていて気持ちが明るくなります。何事もうまくいかなくて悶々としている方に特にオススメです。 |
デートで観ても楽しい映画です。男女のゴタゴタを描いていますが、重く描かれておらず、リアリティは持ちつつも気楽なムードの作品なので、そこまで自分たちの日常に結びつけて観る感じはなく、ムードに影響することはないでしょう。主人公のグザヴィエがあらゆる女性に囲まれながら成長していく過程を描いていますが、恋人や奥さん以外にも女性との交流が多い男性と付き合っていて悶々としている人は、自分の立場を客観視できるストーリーでもあるので、一人でじっくり観るのもアリですよ。 |
内容的にはほぼ問題はありませんが、キッズにはちょっとピンとこない内容かも知れません。大人にはいろいろと悩みがあって、それぞれにもがいているという部分は、やはり経験豊富な年齢の人が観るほどおもしろいので、もう少し大人になってから観てみると良いでしょう。ティーンは観てもおもしろいと思いますが、大人の感覚で観られなくても、知らない街で暮らしていく苦労や、カルチャーショックを受けながらも順応していく主人公の姿を参考に、新しい世界に興味を持つきっかけとなると良いと思います。 |
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■TJE Selection イイ男セレクション/ロマン・デュリス
© 2013 Ce Qui Me Meut Motion Picture - CN2 Productions - STUDIOCANAL - RTBF - France 2 Cinéma
2014.11.22 TEXT by Myson