タイトル読み:にちにちこれこうじつ
2018年10月13日より全国公開
東京テアトル、ヨアケ
公式サイト
実は私も柄にもなく、昔少し茶道を習っていたので、主人公達の気持ちがとても身近に感じられました。フェデリコ・フェリーニの『道』についても、学生の頃に同じような印象を持っていたし、家族との出来事とか、将来に迷っていたこととか、とにかくあまりに自分にリンクするところが多くて、感情移入せずにはいられませんでした。後悔したり、前向きになったり、私達が過ごす1日1日は、毎日同じように見えて、全く違っている。でも、同じような毎日が送れることが幸せで大切なのだと、改めて感じました。樹木希林さんが演じる茶道の先生のセリフがとても身に染みて心に残りましたが、樹木希林さんがお亡くなりになり、これまでの樹木さんの人生を振り返る報道などを観て、樹木さんの生き様を知ると、余計にズシッと心に響きます。茶道の話というのをとっぱらって、若い人にも観て欲しいし、「これで良いのかな?」と悶々としている人にオススメです。
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黒木華が演じる典子と、多部未華子が演じる美智子と、全く異なるタイプの女の子が、人生に迷いながら日々を過ごしていく様を描いていて、どちらかというと、女性の生き方を深く考えさせられる内容でしたが、カップルで観ると、女性ってこんなことを考えながら生きているんだなとわかってもらえる部分もあるかも知れません。 |
キッズはまだピンとこない内容かも知れませんが、高校生くらいなら、主人公達の気持ちに共感できると思います。茶道と聞くと、縁遠く感じる人もいると思いますが、茶道はあくまで表現として軸にあるだけで、描かれている内容はとても普遍的です。どんな1日でも、大切な1日で、何かしら意味があるのだなと感じられる内容なので、何かしなければと思いつつ、何をすれば良いかわからずに毎日を過ごして焦っている人が観ると、気持ちを落ちつかせてくれる効果があると思います。 |
©『日日是好日』製作委員会
2018.10.10 TEXT by Myson