2015年5月9日より全国公開
東宝
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アラサー女子が恋をするお話ということで、主人公と同世代の女子はもちろん幅広い世代が楽しめる作品です。主人公のいちこを演じたのは真木よう子で、今回は年下男子に振り回される女子を可愛く演じています。タイトルに“脳内”とあるように、本作ではいちこの恋する脳内が描かれていて、さまざまな感情がキャラ化して会議を行っています。脳内の感情たちの意見をまとめる議長役を西島秀俊が演じ、それ以外の感情役を神木隆之介、浅野和之、吉田羊、桜田ひよりが演じています。 単純に主人公の恋物語を追うのも楽しいのですが、それぞれの感情が彼女にとっての最良の選択をするために常に議論している様子がおもしろかったです。例えば、いちこの前に好きな人が現れて話しかけるか話しかけないかの一つでも、頭のなかはパニック状態で、ポジティブな感情は「話しかけた方が絶対に良い」と言い、ネガティブな感情は「失敗するに決まっているからやめた方が良い」と言い、記録係は過去の出来事を引っ張り出して検証します。そういう一つ一つの感情は誰もが持っているものですが、普段「今、この感情がこんな働きかけをしている」とか気にかけたことがなかったので、自分自身の頭のなかを客観的に見ているような感覚にもなりました。 いちこが年下男子と恋をする様子、そして感情たちがどんな風にこの恋と向き合っていくのか、ぜひ楽しんで観てみてください。 |
デートで観ても大丈夫です。本作には、恋愛中の女子の複雑な感情が観られるので、彼に女子の複雑な恋心を勉強してもらうことができますよ。でも、友達以上恋人未満の彼や付き合いたての彼とだと、自分の頭のなかを彼に見られているようで、ちょっと恥ずかしいかも知れません(笑)。女子の脳のなかを本作で観た後は、彼に「映画のあのシーンで、男子はあのときどう思っていたと思う?」などと、聞いて密かに彼の気持ちを探るのもアリです。 |
キッズもティーンも観られますが、キッズが親子で観るとなると、キスシーンも何回かあるのでちょっとドキドキしそうです。ティーンは大人の恋に憧れながら観つつ、本作に登場する感情たちのようにいちこが一番幸せになれる方法を考えてみましょう。いちこの行動や言動を客観的に観ることで、自分自身の感情とも向き合うことができますよ。 |
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2015.6.16 TEXT by Shamy