2014年5月31日より全国公開
東宝
公式サイト
日本人がどういう繋がりで“モナ・リザ”の謎に関わることになるのか想像がつきませんでしたが、観てみると本作はモナ・リザにまつわる実際のできごとを一部織り交ぜて作られたストーリーで、モナ・リザ自体に謎が多いこともあり、観る前に想像していたほど違和感はありませんでした。ちなみに余談ですが、本作の資料によるとモナ・リザの価値は、アメリカでの公開(1962年に初めて海を渡り、翌年3月まで展示、公開)される前に査定された結果10000万ドルで、これは2010年の72000万ドル(1ドル=102円の為替レートで734億4千万円)だそうですよ! 原作は読んだことがないので、“万能鑑定士”の仕事ぶりを知った時点でまず感心し、映画を観ながらにして本作への期待値が上昇。主人公の莉子は万能鑑定士だけあって、本当に何でも鑑定できるのですが、そのために使われる雑学の内容がとても興味深く、本作を観ているだけでこちらもちょっと知識が増えて賢くなった気になりました。物語の前半は莉子の才能がいかにすごいかを描いていますが、中盤で謎解きから一旦離れた展開になるので肩すかしをくらった感はありましたが、やっぱり最後は謎解きへと繋がっていきスッキリ観終わることができました。とはいえ、正直なところ少し腑に落ちない展開もなきにしもあらずでしたが、エンターテイメントなのであの場面はああするしかなかったのかなと思うことにします(笑)。鑑定士さんという仕事に興味が湧きますが、実際にこういう“万能鑑定士”という職業があっても良いのにと思います。 |
デートで観ても全く問題はないし、どんなカップルにもオススメです。雑学に詳しい彼や旦那なら一層盛り上がって観てくれることでしょう。でも、とりあえずモナ・リザというすごい絵画があるということと、それを描いたのはレオナルド・ダ・ヴィンチだということだけわかっていれば大丈夫です。それすら知らない人はあまり盛り上がれないので誘うのはやめておきましょう。観終わった後はどこで真相に気付いたかなど話し合うのも良し、特に掘り下げずに終わるも良しですが、2人とも興味津々になったら、モナ・リザやレオナルド・ダ・ヴィンチの謎にまつわる映画はいろいろあるので、そういう関連作を一緒に家で観ようと次のデートのきっかけにするのもアリでしょう。 |
とにかく雑学も含め、どんな知識も使い手次第で無駄にならないなと思える内容なので、勉強がつまらないと思っているキッズやティーンにはぜひ観て欲しいと思います。モナ・リザにも、レオナルド・ダ・ヴィンチにも謎が多いので、もっと知りたいという気持ちになり、歴史の勉強にもより興味が持てるかも知れません。もしまだモナ・リザやレオナルド・ダ・ヴィンチについて聞いたことがなければ、映画を観る前に少し調べてみることをオススメします。 |
©2014映画「万能鑑定士Q」製作委員会
2014.5.20 TEXT by Myson