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バツイチは恋のはじまり

2014年9月20日より全国公開
ファントム・フィルム
公式サイト　　　

クールな役が多いイメージのダイアン・クルーガーが主演のラブコメということで、新鮮味がありました。やっぱり何をしていても綺麗なので、コミカルなことをしても美女のイメージが崩れることはありませんが、こういう役をやることで、彼女の可愛らしさが引き立ちます。ストーリーは、１度目の結婚はうまくいかないというジンクスがある家庭の長女が、都合の良い相手と故意に一度結婚してすぐに別れてバツイチになり、本命と二度目の結婚をするために奔走するというもの。邦題がわりとストーリーを想像させてしまうだけに結末が読めてしまいますが、逆に一度目の結婚相手は一見恋に落ちそうもないキャラクターなので、どうやって結末に繋がるのかは予想外ではありました。
バツイチの人に希望を持たせるような内容かと思いきや、軸は結婚の価値観についてなので、これから初めて結婚する人も再婚する人も客観視するきっかけに観ると良いのではないでしょうか。

結婚はまだ視野に入っていない気楽な関係のカップルなら観ても大丈夫かも知れませんが、マリッジブルーになっているときや、結婚に迷いを感じている人が観ると、もしかしたら迷いが確信に変わったり、不安が増幅したり、逆にスッキリしたり、何かしら影響を受ける可能性があるので、そういう方はカップルで観るよりも、一人で観るか女友達と観て、自分の心情を客観視してみると良いでしょう。そんなに映画に感情移入しないタイプの人は良いですが、ラブコメとはいえ、カップルで観ると妙に生々しい現実を突きつけられる可能性は否めません。

バツイチという話題なだけに、キッズやティーンにはまだピンとこないと思いますが、逆にまだ結婚に現実味のないティーンなら、単純にラブコメとして楽しめるかも知れません。若いときの方がジンクスを信じる人が多いような気もしますが、ジンクスに振り回される主人公を客観的に観れば、そういう価値観から卒業して、少し大人になれると思います。

2014.9.17　TEXT by Myson