2015年11月14日より全国公開
KADOKAWA
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本作は実在した日本人画家、フジタ(=藤田嗣治)について描いた物語ですが、伝記的な構成ではなく、1920年代の華やかなパリと1940年の戦時中の日本での生活が断片的に描かれた作品です。一番の見どころとしては、やはりオダギリジョーの演技です。鑑賞前後にぜひ本物の藤田嗣治の写真をチェックして欲しいのですが、本人にかなりソックリです。さらにオダギリジョーは、ただ容姿を似せただけでなく、見事なフランス語も披露しています。物語の半分がフランスパートなので、フランス語を話すシーンがかなり多いのですが、「一体どれだけ練習したんだろう」と思うくらい流暢なフランス語で、今後オダギリジョーがもっと海外で活躍することにも期待したいと思いました。 |
本作にはフジタの恋愛部分も描かれていますが、いかにも芸術家らしい派手な恋愛が展開するので、自分達の恋愛と比べるのは難しそうです。でも、芸術家の男性に惹かれる理由やその夫を支える妻の苦労がじわじわと伝わってくる作品なので、観終わってからフジタの恋愛について話してみると、彼の恋愛観も見えてくるかも知れませんよ。アート系男子が好きな女子は、フジタを参考にするのもアリです(笑)。 |
フジタが裸婦画を描くことから、モデルとして裸の女性が何人も登場するので、裸を芸術的に見ることが難しいキッズはもう少し大きくなってから観てください。ティーンは、フジタがフランスにいた時期と日本にいた時期とで絵や彼自身にどんな違いがあるのかという点に注目しましょう。フジタは芸術家なので、置かれる環境や周囲の人達からの影響が、そのまま絵に表現されますが、どんな人でも常にいろいろなことから影響を受けて生きているものです。ぜひそういった点を気にしながら、フジタに共感できるポイントを探してみてください。もしすべてに共感できたら芸術家向きです(笑)! |
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2015.11.24 TEXT by Shamy