2016年11月3日より全国公開
東映
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絶対に親戚のなかに1人は変わり者がいますよね。私にも愛すべき変わり者のおじさんがいたので、なんとなく照らし合わせて観てしまいました。世の中のルールに従わず、自分のルールに則った人生を送っていて、周囲からすると困ってしまうことも多いのですが、なぜかそのまっすぐさが憎めなくて。本作に登場する小学生の春山雪男から見たおじさんも、反面教師でありながら、我が道をいっているという部分では、他の大人とは違う、どこか憧れてしまう存在だったのだろうと思います。悲しいのは、そのおじさんが不器用で、意図せずだとしても、自分の幸せよりも周囲を幸せにして終わる点。おじさん自身を思えば、少し気の毒ですが、これも彼の運命というか、こういうオチを招いてしまうことをひっくるめて彼のキャラクターである点が、すごくリアルで好感が持てました。本作は、ときには“おじさん”のようにのらりくらりと常識に囚われない日々を体験してみるのも、人生にとってスパイスになるのかも知れないということを教えてくれます。 |
恋人同士でもめるくだりは出てくるのですが、自分達に置きかえてというほど生々しくもなく、全体的に小学生と叔父を主人公とした、ほのぼのしたストーリーなので、デートで観ても支障はないと思います。ただ、夫や彼氏が本作の“おじさん”のようなタイプで日々ストレスを感じている場合は、一緒に観て改めて彼の良さを実感するか、さらにイライラしてしまうかなので、その辺りを考慮して決めてください。 |
小学生の少年が主人公で、彼が書いた作文をもとにしたストーリー展開なので、キッズの皆さんも感情移入しやすい内容だと思います。今はあまり親戚同士のおつきあいがないご家庭もいるかも知れませんが、これを機に近々“おじさん”に会いに行ってみるのはどうでしょう。今のうちにいろいろな大人を観察しておくことは、いろんな意味で将来に役立ちますよ(笑)。 |
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■TJE Selection イイ男セレクション/松田龍平
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2016.10.24 TEXT by Myson