2015年9月12日より全国公開
アスミック・エース
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声楽の才能がありながらも、複雑な家庭環境のため孤独に過ごすことも多く、他人に素直になれずにいた少年ステット。本作は、ある出来事がきっかけで、優秀な少年合唱団を持つ寄宿学校に行くことになったステットが、そこで先生からの厳しい指導や、ライバルたちとの競争によって、徐々に変化していく物語です。でも、彼が成長して単にスターダムに登り詰めていくストーリーではありません。少年が声変わりをする前の美しいソプラノ・ボイスはいつか無くなってしまいます。限られた期間にしか与えられないその声の大切さを諭すことは、今を大事に生きろという意味にも取れて、ラストで彼が“再生”する展開も、子どもとしての幸せに重点が置かれていて、好感が持てました。そしてステット役のギャレット・ウェアリングの演技がとても良かったです。今作が長編映画初出演とのことですが、ビジュアル的にも将来カッコ良くなりそうなので期待大です。そして、合唱と言えば海外ドラマファンは『glee/グリー』を思い出しますが、車イスの青年ア−ティ役のケヴィン・マクヘイルが本作では先生役で登場しているのも嬉しいところ。さらに、ダスティン・ホフマン、キャシー・ベイツ、デブラ・ウィンガー、ジョシュ・ルーカスなど他キャストも大変豪華です。 |
ラブストーリーの要素は無く、自分たちの関係に置きかえる要素が無いので、どんな関係のカップルが観ても問題ありません。あっでも「隠し子」というキーワードは出てくるので、その件で揉めたカップルだけ、相手を誘う前に注意しましょう。少年達の美しい歌声を聴けるシーンが何度もあるので、クラシック音楽好きなカップルには特にオススメです。もちろん、音楽に詳しくなくても、ベースは人間ドラマなので誰でも楽しめます。 |
キッズもティーンも主人公の目線で観やすい作品だと思います。プライベートでは辛いことが多くても、何か1つ得意なことや好きなことを見つけると、人は輝き出します。そんな姿を客観視できるので、皆さんも自分は何が好きで、何が得意か、どんなことなら夢中になれるか考えてみるきっかけにしてみても良いでしょう。 |
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2015.9.1 TEXT by Myson