2015年3月13日より全国公開
ファントム・フィルム
公式サイト
本作はアン・ハサウェイが主演兼プロデューサーも務め、彼女の出世作『プラダを着た悪魔』で監督アシスタントを務めていたケイト・バーガー=フロイランドが自ら書き上げた脚本で監督した作品です。あることがきっかけで疎遠になっていた弟が事故に遭い、急遽帰郷した主人公のフラニー。意識不明となっている弟のこれまでの人生を理解するために、彼女は彼が好きだったものをたぐっていきます。そんなある日、フラニーは弟が大好きなミュージシャンのジェイムズ・フォスターに会いに行き、2人は徐々に心を通わせていきます。…とここまであらすじを書くとガッツリラブストーリーなのかなと思ってしまいますが、意外にそうでもありません。どちらかというと、心にぽっかり穴が空いていた男女が出会うことで、それぞれに再生していく物語。この邦題からラブストーリーの部分で想像を膨らませ過ぎる人にとっては、ちょっとイメージが違うと思うかも知れませんが、人生で一度はこんな恋愛も良いよねって気もします。これは、“その時、必要だった恋”なのではないでしょうか。 |
デートで観ても良いような気もするし、ちょっと微妙な気もするのですが、長らく付き合う安定したカップルには、新鮮味が感じられて、かといってこれを観たからと言って不安になることもなく、映画は映画として楽しめるのではないでしょうか?一方、友達以上恋人未満で、いろいろ考え過ぎて頭でっかちになりがちな人や、先々のことを考え過ぎて現実的な思考しかできない人は、こういうタイプの映画を観ると、さらに頭でっかちになってしまうような気もします。映画を観て、思考が影響されやすい人は、一人でじっくり観るか、友達同士で行く方が良いでしょう。 |
キッズにはまだピンとこない内容だと思うので、もう少し大人になってから観ましょう。高校生くらいになれば、本作で語られる進路や恋愛の話などが少し身近に感じられる人もいると思います。ラブストーリーは大人の恋愛を描いているので、彼らの選択に共感できない人もいるかも知れませんが、母親や姉弟の家族関係などにより注目してもらえれば、感情移入できるポイントが見つかると思います。家族だからこそ心配してぶつかって、ときに心が一度離ればなれになることも今後出てくるかも知れませんが、家族だからこそ切れない絆もあるというのを感じ取ってくれれば嬉しいです。 |
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2015.3.2 TEXT by Myson