私の理解度や人生経験が足らないせいか、消化不良な部分が残りましたが、今の私なりの解釈では、母という存在が自覚しているよりも大きな存在だということ、でもそれを知るのは”いなくなる”とわかったときだということが描かれていたように思います。主人公のマルゲリータは、離婚して娘とは離れて暮らし、彼氏とも別れ、仕事もなかなかスムーズにいかない状況で、心の居場所がない様子。そこへ、母が倒れ余命も少ないとなると、孤独極まりない心境なのでしょう。母という存在は”帰る場所”であるとすると、彼女の心が休まるところは無くなってしまいます。そんなやるせない思いを責めるべきは母ではないとわかっているのに、どうしても母に苛立ちをぶつけてしまう主人公の様子もリアルで、お母さんってそういうのもぶつけられる存在だよな〜と改めて実感しました。いなくなるのが怖いからというそんなわがままもぶつけられるのは親しかいないですもんね。私は母と仲は良いですが、たまに母が悪いわけでもないのに自分のイライラをぶつけてしまうことがあり、いつも内心後悔するので、気を付けないとというか、改めて優しくしないといけないなと思いました。
ストレートに言いたいことが描かれているタイプの作品ではないですが、情緒に浸る感覚で観てください。
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淡々と静かに展開していき、わかりやすくメッセージが描かれているタイプの映画ではないので、1人か映画好きの友達と観に行く方が良さそうです。2人とも映画好きで興味があるなら、観てお互いの母親について語り合うと良いでしょう。お母さんが生きていることを改めて有り難く感じると思うので、2人で一緒にお母さん孝行をしても良いですね。恋人とお母さんの距離を近づけるきっかけにもなりますよ。 |
キッズやティーンは、まだ感覚的に理解するのが難しい内容です。ティーンは身近な人を亡くした人なら、主人公に近い心情で観られるかも知れませんが、大人でいっても年齢層が高い方にオススメの作品という印象なので、もう少しいろいろな経験や年齢を重ねてから観ると良いと思います。もしくは、お母さんやお父さんと観て、感想を聞いてみると、理解度が上がるかも知れません。 |