2017年4月1日より全国公開/PG-12
松竹
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映画宣伝用のキービジュアルがとてもポップで可愛らしいので、まさかこんな壮絶なストーリーだとは思わず、冒頭から驚きの連続でした。サバイバル感満載のシーンから始まり、主人公一家が普通の家族ではないことはすぐにわかりますが、ただ風変わりなのではなく、そこに信仰というものが大きく関わり、さらに子ども達の教育、将来という問題も大きく絡んできて、とてもドラマチックなストーリーになっています。ヴィゴ・モーテンセンが演じる父ベンが子ども達に教えるサバイバル術や、賢く生きるための知識は、極端でありながらとても実用的で、私は理にかなっていると思ったしとても共感できましたが、一方でサバイバル以前に、社会に順応できるかという視点で観ると矛盾があり、そういった皮肉さが描かれている点がとてもユーモラスかつ、深いテーマになっている点で素晴らしいです。6人の子ども達のキャラクター設定も見事。ベンの教育方針を観て抱く観客の声を、それぞれのキャラクターが代弁してくれていて、その疑問を最終的には解決してくれる結末になっています。笑いとハラハラと感動の涙が押し寄せる本作は、必見です。 |
子どもの教育方針を巡る内容なので、結婚を意識しているカップルや、夫婦がお互いに意見交換をするきっかけになる作品です。方針が食い違いすぎると、2人の関係が微妙になる可能性もなきにしもあらずですが(苦笑)、2人の間に子どもができれば(いれば)、必ずぶつかる問題なので、客観的に考える意味でも、2人で一緒に観るのは有意義だと思います。 |
キッズやティーンが活躍する家族のストーリーではありますが、子どもにとっては少々過激な描写、言葉、宗教的な話題も出てくるし、本作はPG-12とされているので、大人の人と一緒に観てください。子ども目線で観ると、大人とは違った意見が出てきそうですが、家族で一緒に観て感想を述べ合うと有意義でしょう。難しいテーマだからこそ、答えは簡単に出ないですが、自分にとっての答えを導き出す上で、とても参考になると思います。 |
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2017.3.21 TEXT by Myson