2012年7月14日より全国公開/R-15
アスミック・エース
公式サイト
この役はいろんな意味でやっぱり沢尻エリカでないと成立しなかったと思いました。ただ脱ぐだけでなく、大胆な濡れ場もあれば、狂気的なシーンも多々あるし、それなりの度胸がなければできないと思います。今の同じ年頃の女優さんで、容姿の条件もこの役にあうレベルで満たしていて、こういう役をできる人は…と考えると、やっぱり他にはいないでしょう。特別ファンというわけではないですが、以前から沢尻エリカは演技がうまいと思っていたので女優活動には期待していますが、プライベートがおもてに出なければ良いのになと思うばかりです。この映画にもありますが、マスコミが何でも取り立てるという芸能界の構図があるので本人がどうのという問題だけでないと思いますが、そんなところも観ていて彼女の役柄とリンクしてしまいました。この映画の見どころは蜷川実花監督が描く世界観と、沢尻エリカと、狂気だと思いますが、映像がどのシーンも濃いので、途中で少々疲れた感はありました。あと、(実際のタイアップ関連だと思いますが)宣伝的なシーンが多く目についてしまったせいもあり、後半は展開が遅く感じられたのが残念でした。前半は良いと思いますが、後半はもう少しストーリー展開に集中したかったなというのが正直なところです。でも、良い意味でグロい映画で、パンチがあり、見応えがありました。結末に感じたメッセージは前向きなもので、そこは共感できました。 |
「蜷川実花監督作、おしゃれなんじゃない?」なんて気楽にデートで行くと、ビックリしちゃう可能性があるのでご用心。そこそこのつきあいのカップルは良いですが、つきあいたてや、友だち以上恋人未満の人はデートで観ると少々刺激が強いかも知れません。ウブなカップルだと、濡れ場が多いのでギクシャクしてしまうこともあるかも知れませんが、欲望と嘘だらけのストーリーなので、ピュアな人たちは引いてしまうことでしょう。毒気満載の映画なので、一切共感できないで終わるというパターンもあります。気持ちよく清々しいデートができた日の締めくくりなどで観るのはやめておきましょう。 |
©2012映画『ヘルタースケルター』製作委員会
2012.9.12 TEXT by Myson