2011年2月19日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
結末まで観て、結局何が言いたかったのかピンとこない人もいるかも知れませんが、それを考えるのがおもしろみであるタイプの映画だと思います。『ヒアアフター』というタイトルの言葉の意味は一見して「今いる世界の次の世界=死後の世界」と思いつつ、もしかしたら生きている主人公たちが次に進む世界を差しているのでは…などいろいろな解釈を巡らせると、印象が変わってきます。また、津波に遭い九死に一生を得たマリーという女性は、そのときに得てしまった“才能”に向き合い、霊能者として活躍していたジョージはその“才能”から逃げようとしている。幸か不幸かは自分次第で、目の前にある現実から逃げていては何も変わらないということも感じましたが、作品全体のトーンとは裏腹に実はとても前向きな映画だという点では共感しました。 あと、双子の兄を亡くした少年が出てくるのですが、この少年の行動が心にぐっときます。悲しみから立ち直れないでいた彼が最後に粋なことをするあたりも憎いです。 イーストウッド監督作は、人生は残酷な面もありながらそれでも素晴らしいと思わせる映画が多いので好きです。これもそんな良さが味わえる映画でした。 |
死後の世界に触れる内容ですが、怖いシーンなどがあるわけではないので、怖いのが苦手とかは関係なく観られると思います。でも、特にデート向きというわけでもないので、映画好きのカップルや夫婦なら良いのでは?というくらいです。後味は悪くないのでデートの雰囲気がまずくなることはないと思いますが、静かに進展するストーリーでトーンが低い内容なので、ノリノリなデートをしたいならば別の日に観るのが良いでしょう。ただ、運命の出会いを信じるカップルにはビビッとくる内容です。 |
©2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2010.12.30 TEXT by Myson