2018年11月30日より全国公開/PG-12
ファントム・フィルム
公式サイト
描写的な怖さでいうと、前半にギョッとするシーンがあり、それはしばらく引きずるくらい衝撃的です。後半は数多くの異常現象がストレートに描かれているので、個人的には慣れてきてしまい怖さが半減しましたが、いろいろな伏線を回収するおもしろさはあります。観終わった後「なんだ、結局こういうオチか」とは思うものの、作品全体に漂う不気味さは半端ありません。とても欧米的なストーリーではありますが、人が強く何かを信じるエネルギーは、それが向く矛先によってこういうことに繋がりうると思うと、誰でもゾッとするでしょう。ベテラン勢のトニ・コレット、ガブリエル・バーンほか、若手新鋭俳優アレックス・ウルフの演技力もさることながら、印象的だったのは、娘のチャーリーを演じたミリー・シャピロ。この子の不気味さが1番で、脳にこびりつくほどでしたが、いつもはどんな顔、表情なんだろうと、画像検索をしてみましたら、当然ながらカワイイ女の子でした。資料には詳しい記載が見当たりませんでしたが、多少特殊メイクをしているのではと思えるほど、素の顔と劇中の表情が変わっていて、本作での役作りの完成度に驚かされます。また、海外ドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』でリディアおばという強烈なキャラクターを演じているアン・ダウドも出演。存在感がすごいです。恐怖描写についてはホラーとしてどこまで期待するかによって満足度が変わると思いますが、映画好き女子にはオススメです。 |
ホラーを観慣れていないとどこまで耐えられるかが微妙なので、初デートや、好みがわからないうちの映画デートには向いていません。ロマンチックなムードはありませんが、吊り橋効果はあると思います。ただ、やはり吊り橋効果以上に、怖すぎて無理と思ってしまう人もいると思うので、2人ともホラーが好きなカップル限定になるでしょう。 |
PG-12なので、保護者と一緒なら12歳未満の人も観られますが、キッズには相当ショックが強いと思うので、オススメはしません。ホラーに興味が出てきて、夜も怖がらずにトイレに1人で行ける自信がある中学生以上の皆さんは、トライしてみても良いでしょう。逆に強烈な描写はティーンの皆さんのほうが、前のめりで観ちゃうのかも知れませんが、親子で観るのは少々気まずい内容でもあるので、友達と観るほうが良いと思います。 |
関連記事:
■TJE Selection イイ男セレクション/ガブリエル・バーン
■TJE Selection イイ男セレクション/アレックス・ウルフ
© 2018 Hereditary Film Productions, LLC
2018.11.14 TEXT by Myson