2018年9月14日より全国公開
東宝
公式サイト
女子高生が主人公、学校のシーンもそれなりにあって、小説界のお話ですが、思った以上にパンチ力があり、独特のテンションで、見応えがありました。良い意味で、アイドルが主演でもいわゆるアイドル映画に留まっておらず、欅坂46のファンでなくても楽しめます。何より、主演の平手友梨奈の堂々たる演技が印象に残りましたが、今後の女優としての活動も楽しみです。 本作は、ずば抜けて文才に長けた少女が、小説界に彗星のごとく現れ、世の中に旋風を巻き起こすというストーリーですが、主人公、響のサクセスストーリーというよりも、彼女の周囲にいる人間達の心のたがを響が外していく様を軸に描いていて、表現の仕方は極端だけれど、ストレートに考えや気持ちをぶつける響の態度に、観ているこちらも気付かされることが多かったです。地位や名誉に固執してしまったり、本当に大切なことを見失ってしまった大人達に向けて、15歳の少女が放つ言葉には、「何のためにそれをやるのか」ということが明確に表れています。響と同世代の若者が観ても楽しめると思いますが、大人こそ観ると、見失っていたもの、忘れていたものに気付かされるかも知れません。 |
唐突に痛々しいシーンが出てくるし、ロマンチックな展開はないので、デートムービーとは言えませんが、やりたいことがあるのにうまくいかずに悶々としている人には、良い風をもたらしてくれるメッセージがあるので、気分を変えたい時に一緒に観るには良さそうです。女子高生が主人公なので若者向けに思えるかも知れませんが、大人が観ても楽しめます。 |
15歳の少女が主人公なので、ティーンの皆さんは感情移入しやすいのではないでしょうか。真似はオススメできませんが、大人や友達に対して疑問に思っていることを、ズバッと言ってしまう響きの姿は、観ていて爽快で、カッコ良いですよ。本を読むのが好き、文章を書くことが好きな学生にも、共感する点が多いと思います。 |
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© 2018映画「響 -HIBIKI-」製作委員会 © 柳本光晴/小学館
2018.9.4 TEXT by Myson