「才能って何だろう?」と考えさせられるストーリー。静けさと力強さがバランス良く描写されている世界観が、ピアノのようで素敵です。何か目指すものができた時、その分野について、自分の経験や育った環境が他の人よりも足りない=もっと違う過去を送っていたらと比べてしまうけれど、「隣の芝生は青く見える」というのはまさにその通りで、誰もが劣等感と戦ったり、悩みを抱えながら、上を目指しているというか、成長するのだなと実感できて、勇気をもらえます。好きっていう気持ちもやっぱり大事で、下手でも平凡でも、好きって気持ちがあれば、その道に進んでも良いのではないかと、背中を押してくれる作品です。 |
ラブストーリーの要素はほぼありませんが、将来の夢についてや、兄弟姉妹が話題になっているので、初デートや、付き合いたてのカップルは、本作鑑賞を機にお互いのことを話し易いと思います。主人公はピアノの調律師ですが、周囲のキャラクターには、音楽の道を進んでいこうとする人、挫折してしまった人がいるので、音楽をやっている人、やっていた人を誘う場合は、相手の状況を探ってからにしたほうが良いかも知れません。 |
兄弟姉妹のあいだにある独特な心情も描かれていて、年齢を問わず共感できるストーリーです。また、今習い事をしている人は、ジャンルは違えど、同じような悩みにぶつかることがあると思うので、客観的に自分の状況を考えたい人にオススメです。同じ習い事をしているなら、兄弟姉妹で観て語り合えば、自分が思い込んでいるだけのことを発見できるかも知れません。 |