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ホース・ソルジャー

2018年5月4日より全国公開
ギャガ
公式サイト

9.11＝アメリカ同時多発テロの直後に、こんな事が起こっていたなんて驚きましたが、当時から17年の時を経て、意図的に伏せられてきた事実が明かされたということで、その背景にもドラマを感じます。ストーリーは、わずか12人のアメリカ特殊部隊がアフガニスタンへ乗り込み、地元の反タリバン勢力と手を組んで、テロ集団の拠点となっていたマザーリシャリーフを制圧するというもの。表立ってアメリカ軍隊が動かない理由に、世界情勢を意識した事情があり、やはりこういう実話を基にした映画を観ると、軍事介入の背景にいろいろな駆け引きがあるのだなと想像させられます。今回の場合で言うと、アメリカが先頭に立って攻撃するのではなく、内紛の敵味方という関係を利用しているのですが、世界中で起きている紛争の構図がよく理解できる内容でした。と、こういう事ばかり書くと、難しい映画に思えるかも知れませんが、エンタテインメント的に楽しめる点ももちろんあります。
まず、クリス・ヘムズワースが超カッコ良い！彼が演じるミッチが繰り広げる頭脳戦や、巧みな言葉使いも見どころの一つです。そして、実生活で妻のエルサ・パタキーが本作でも妻役なので、自然に仲睦まじい様子も観られます。その他、マイケル・シャノン、マイケル・ペーニャ、トレバンテ・ローズ、ロブ・リグル、ウィリアム・フィクトナーと豪華キャスト共演なので、映画好き女子もぜひ観てください。

どちらかという男性好みの作品ですが、いつも女子の好みで観る映画を選んでいるカップルは、たまにはこういう作品を選ぶのもアリではないでしょうか？映画をよく観る人でなければ馴染みがあまりないかも知れませんが、キャストが豪華で、“アベンジャーズ”シリーズのソーでお馴染みのクリス・ヘムズワースが主演なので、女子でも楽しめると思います。

アメリカの戦略は、アフガニスタンの内紛を利用して、テロ集団の中核を破壊するというもので、途中の形勢の変化で、別の反タリバン勢力も出てきたり、キッズにはその構図を理解しながら観るのが難しいでしょう。でも、未だに続いている中東での紛争や、人種問題について興味を煽る内容なので、中学生以上なら、勉強のつもりで観てみても良いのではないでしょうか。

2018.4.25　TEXT by Myson