子どもに対しても大人に対しても教訓が詰まっている作品でした。主人公ノーマンの成長物語でもありますが、嫌な大人がたくさん登場し地域ぐるみの話にまで発展していくので、大人も他人事のように観てはいけない物語です。とはいえ、ちょっとマヌケなキャラクターがたくさん登場して笑わせてくれるので、あまり重めに考えすぎなくて良いのがこの作品の良いところだと思います。また、この作品はストップモーションアニメで作られているので映像も見応え抜群です。実際の人形を1コマ1コマ動かしてスムーズな動きが作られていると思うと、よりこの作品の深みを感じることができます。特に、表情がくるくると変わるキャラクターたちには全部で31000個以上の顔面が用意され、主人公のノーマンだけでも8800個の顔が用意されたようです。歯磨きしているシーン一つでも微妙に変化していく表情のスムーズさがよくわかるのでぜひ注目して欲しいです。アニメは子どものものと決めつけず、大人も観て学んで欲しい作品なのでいろいろな角度から楽しんでください。 |
ロマンチックさを求めるデートでないなら、単純に楽しめて良いでしょう。完全な子ども向け映画でもないですし、気まずくなるシーンもないので初デートにも向いています。事前にストップモーションアニメであることをお互いに認識した上であれば、鑑賞ポイントが変わり大人のアートなデートにもなります。こういうアニメーションを観ようと誘ったときに、バカにせず一緒に観てくれる相手だとしたら、さらに彼のポイントもアップしそうですね。ちょっとした見極め材料の一つとしても有効です(笑)。 |
夜のシーンが多く、死者が登場するのでキッズにとっては少々怖いかも知れません。設定上仕方ないのですが、主人公の少年が死者と普通に話したり、死体を動かしたりするシーンもあります。「死」という概念がまだピンとこないキッズにとっては死を軽く捉えてしまう可能性もあるので、観終わってから親子で話をして一緒に考えてみて欲しいと思います。物語自体には、親子や姉弟といった家族の再生の部分も描かれているのでぜひファミリーで観て欲しい作品です。分別が付くティーンにとっては、問題なく楽しめる作品です。これからどんな大人になるべきかということを考えながら観ると、良い教訓が得られるでしょう。 |