23歳という若くて遊びたい年頃のパティが、家族を支えるために昼も夜も働きながら、ラッパーになる夢を追いかける姿は誰が観ても共感すると思います。若者向けの映画に見えますが、今どき珍しいというか、主人公パティが昔のスターの下積み時代のような生活をしている点で、高齢の方でも感情移入しやすいのではないでしょうか。自身もシンガーだったけど、子ども(パティ)ができて夢を諦めてしまった母と、そんな母の様子に負い目を感じる娘のそれぞれの心情がとてもリアルで、ラストにマイクを向けられた母が熱唱するシーンは、娘の成長を心から喜び、自分の過去とは切り離して受け入れたと思えて、清々しかったです。ラップはよくわかりませんが、ラストシーンでパティの歌い方が明らかに変わっていて、魂が込められている感じも伝わってきました。本作は、サンダンス映画祭でかつてないほど争奪戦となったそうなので、そういう点でも気になった方は観てみてください。 |
友情物語、サクセスストーリーがベースになっていますが、初々しいラブストーリーも描かれていて、デートで観るのにちょうど良い内容だと思います。音楽性の強い作品が好きなカップルに特にオススメ。でも、あまり有名な俳優は出ていないし、日常を淡々と描いた作品なので、派手な展開がないと退屈してしまう映画ライトユーザーには向かないかも知れません。映画好きを誘ったほうが楽しめると思います。 |
夢はあるけれど、チャンスを目の前にして躊躇してしまったり、はたまた大胆な行動を取ってみたり、将来の疑似体験ができるストーリーです。徐々に具体的な夢を持つようになるティーンの皆さんには、身近に感じられる映画だと思います。ありえないほどのサクセスストーリーではなく、ありそうなサクセスストーリーという意味でも、共感しやすいし、希望をもらえると思います。 |