2018年3月30日より全国公開
東宝東和
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ベトナム戦争の裏で起きていた政治的スキャンダルという点だけではなく、ワシントン・ポストのジャーナリスト達の情熱と、女社長の決断に感動しました。女性蔑視が色濃くある時代に、夫が亡くなり、ワシントン・ポストを継いだキャサリン(メリル・ストリープ)が、社長というのは名ばかりで女だからと存在を無視、軽視されてきたけれど、会社が最大のピンチに陥った時、会社の運命と自分の人生をかけて一大決意をする姿がとても眩しかったです。そして、この“闘い”は、民主主義を守るというところにも繋がっていて、絶対的な権力に屈しないジャーナリスト達の勇姿に心を打たれます。大統領の権限を誤解して、私的にパワーを振るう政府をギャフンと言わせるくだりも爽快。本作は1970年代のお話ですが、今のアメリカ政府や、日本政府に突きつけたい内容です。あと、素晴らしかったのは、お堅いテーマを描きつつ、随所にユーモアが散りばめられていること。キャストもスピルバーグの演出も、ストーリーも最高な映画です。 |
一見難しそうな映画ですが、観やすいので、ご安心を。男性が好みそうな社会派ドラマかなと思いつつ、メリル・ストリープが演じるワシントン・ポストの社長の苦悩も描かれていて、男女ともにいろいろな視点で観ることができます。ポリシーを持って仕事をしている人に共感できるポイントがたくさんあるので、社会人カップルに特にオススメです。 |
世界史はすっかり忘れてしまったのですが、ラストでウォーターゲート事件に繋がるシーンが出てきて、また世界史に興味が沸きました。ベトナム戦争は政治的にいろいろな影響を及ぼしたので、アメリカ史を知る上で要となりますが、これを機に、皆さんが映画から歴史に興味を持ってもらえるのではと期待しています。 |
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2018.3.20 TEXT by Myson