2014年1月18日より全国公開
東京テアトル、アース・スター エンターテイメント
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14歳のエリス少年とその友人のネックボーンがボートで向かうのは街から少し離れた無人島。彼らはここを秘密基地として遊び場にしていましたが、この島に身を潜めていた謎の男マッドとの出会いを通しての成長物語が描かれています。この物語には主人公のエリスが14歳という設定が絶妙に効いていて、エリスの恋心や男としての目覚めが、マッドの問題をある意味解決していきます。大人の事情に子どもの純心が化学反応して、大人を変えていくストーリーは、ほろ苦いながらも共感が持てて、最後は清々しい気持ちになりました。全体のトーンは緊張感に包まれていますが、最後に心が救われるお話です。 2013年あたりからマシュー・マコノヒーが名演をみせている作品が続々と公開されていますが、特に『ペーパーボーイ 真夏の引力』『ダラス・バイヤーズクラブ』など、どんどん演技派にイメチェンしてますね。本作でも一見ワイルドでありながら、心は臆病で孤独な男性を好演しています。若い頃とはまた違う味と渋さが出てきたマシューに惚れる女子も出てくるのではないでしょうか(笑)。 |
14歳の少年の淡い恋と、大人の苦い男女関係が両方描かれた本作は、どんなカップルで観るかによっていろいろと感じ方が変わりそうです。ラブラブなカップルなら「この人たち大変ね」と余裕をぶっこいて他人事として観るのも良し。くっついたり離れたりをくり返している大人カップルならマシュー・マコノヒーとリース・ウィザースプーンが演じているマッドとジュニパーの関係を客観視して自分たちの現実も直視しましょう。平和な恋愛ストーリーではないですが、人を想う気持ちとそれをどう表現するかは人それぞれだとわかる作品です。たまにはこういう映画をカップルで観て、男女それぞれの感じ方を語れば、お互いの理解が少し深まるかも知れません。 |
キッズにはまだピンとこない内容かも知れませんが、離れ島にある秘密基地などには憧れるでしょうね。小学校高学年ならちょっと背伸びして観るのもアリです。ティーンは、主人公が14歳なので等身大で観られる作品です。大人になる手前で体験する恋愛のほろ苦さと、大人たちの事情に振り回されるやるせなさは、ティーンの皆さんなら特に共感すると思います。この作品を観て「大人になったら不器用になってしまう部分もあるのかな」と客観視して、“今”の大切さを実感してください。 |
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2014.1.7 TEXT by Myson