2014年5月24日より全国公開
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
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2013年12月5日、95歳でこの世を去った元南アフリカ大統領ネルソン・マンデラ。本作でマンデラを演じてたのは、『パシフィック・リム』で指揮官を演じていたイドリス・エルバです。年老いたマンデラの印象と合わないように思っていたのですが、彼が演じる年老いた姿は意外にマンデラの印象に近くなっていて特殊メイクの技も感じ、違和感はありませんでした。 本作は27年の投獄期間とその前後に何があったのかを描いています。アパルトヘイト(人種隔離政策)に立ち向かい、終身刑として投獄されてもなお戦い続けて27年後に釈放、混乱した世の中に平和をもたらしたという偉業は誰もが知っていることですが、彼を聖人として美化し過ぎることなく描いていることに共感を持ちました。若い頃にはやんちゃで女性にモテたり、投獄中に離れていた家族とは溝ができて釈放後はうまくいかなかったことなどもちゃんと描かれていて、私たちと同じように日々の生活で悩みながら生きている一人の人間が国民のために戦ったということを実感できました。印象的なセリフが多かったですが、特に“生まれながらに肌の色で差別する人はいない。人は憎しみを学ぶ。でも憎しみが学べるなら、愛も学べる”というセリフや、“リーダーとして、あなたたちが間違っているときは指摘する”と暴力で白人に立ち向かう黒人たちに呼びかけるシーンがとても心に響きました。 一通り観ていろんな意味で本当に孤独な戦いだったんだなと思うと切なくてたまりませんが、マンデラの強さと心の広さにパワーをもらいました。本作を観ていろいろなことを感じましたが、何度観ても観るたびに何かを学べる作品だと思います。 |
誰もが知るネルソン・マンデラの史実として観る分には何も問題はないのですが、想像以上に夫婦の話が盛り込まれているので、男女で観るといろいろとお互いに感じることがあるでしょうし、仕事と恋愛の両立などで悩んでいるカップルは今後の自分たちについて不安に思ってしまうかも知れません。でも逆に客観視する機会になるとも言えるので、二人で観た後にちゃんと話し合うには良い題材になるでしょう。デートムービーとは言えませんが、リーダーシップというテーマでも学ぶべきところが多々あるので、仕事でリーダー的立場の彼氏や旦那さんを誘ってみると良いと思います。 |
キッズには難しい部分もあるかも知れませんが、きっと理解できる内容だし、知っておいて欲しい歴史です。家族の物語としても見どころがたくさんあるので、ぜひ家族で観て語り合ってください。ティーンは歴史の授業では頭に入らないこともこういう映画で観ることで、授業では習いきれない大事なことを多く知ることができ、興味が湧くと思います。 |
© 2014 Long Walk To Freedom (Pty) Ltd
2014.4.22 TEXT by Myson