本作はインドのアカデミー賞と呼ばれるインド・フィルムフェア賞で監督賞、主演女優賞など5部門受賞。さらにスジョイ・ゴーシュ監督は、東野圭吾原作、福山雅治主演の『容疑者Xの献身』のボリウッド・リメイクを手掛けることが予定されていたり、本作は『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』のニールス・アルゼン・オプレブ監督によりハリウッド・リメイクが決まっているなど、話題豊富な作品です。それだけに「何か他のインド映画とは違う突出した要素があるのだろう」と期待しながら観たのですが、まず主人公の女性がすごく美しく、見とれてしまうほどでした。物語の展開に関しては、サスペンスながらやはりインド映画独特のおどけたシーンがちょいちょい入ってくるのが気になりましたが、同時にそこにインドの国民性が見えて興味深くも思えました。サスペンス的な伏線がすごく上手で、最後のタネ明かしまで気付けなかった点が結構あり、良い意味でやられた感がありました。余計なシーンだなと思っていたところが伏線だったり、何だかおかしいなと思っていたところがちゃんと最後に点が線で結ばれるので、観終わった後はスッキリします。インド国内でもいろいろな文化があって、舞台となるコルカタの土地柄をストーリーにうまく取り入れていたのも印象的でした。
インド映画にお馴染みの劇中の歌や踊りのシーンはなく、本当に一般的な映画と同じ構成で上映時間も123分と観やすいインド映画です。インド映画というジャンルで先入観を持っている人に、インド映画鑑賞デビュー作としてオススメです。
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気まずいシーンもないし、サスペンスとして男女問わず楽しめる内容なので、デートで観るのもオススメです。歌や踊りのシーンが唐突に出てくるというインド映画でもないので、一般作として選択肢の一つに入れてみてください。どこでからくりに気付いたかという話題だけでも結構盛り上がれると思うので、どんなカップルで観てもオーケーです。 |
普段、探偵もののアニメを観たり、本を読んでいるような小学校高学年以上なら、問題なく楽しめると思います。暗殺されるシーンはありますが、それほど残酷な描写にはなっていないので、子どもが観ても大丈夫なレベルだと思います。子どもキャラも何名か出てきて、予想外に重要な役割を果たすので、少し親近感も得やすいのではないでしょうか。 |