本作は、日本に明太子を広めた、福岡県の博多にある”ふくや”創業者、川原俊夫の波乱万丈の実話を基に映画化。博多華丸が演じる主人公のあまりのお人好しぶりが心配になるほどですが、どうして彼がそんなにお人好しで、そんなに明太子にこだわるのかが徐々に明かされていくと、すごく納得できるし共感できます。前半はとても明るくて喜劇的に描かれていますが、後半は明太子にかける人生について悩み苦しむ姿が描かれていて、テンションがガラッと変わります。最後まで観て、やっぱり人は誰かのためになること、誰かを幸せにすることで、自分も幸せになるのだなと実感できる内容で、夢中になれることに人生を費やしている人なら特に勇気をもらえると思います。 |
明太子作りに夢中になるだけでなく、お人好しなあまり貧乏な生活を送る主人公一家ですが、そんな夫に苦労をさせられる妻の姿も印象的です。でも、そういうところが彼の魅力だとわかって支えていると見て取れるので、とても微笑ましく観ることができるはず。夫婦愛の大切さを改めて感じられるので、夫から感謝の意を感じたいという奥様方はしれっと旦那さんを誘ってみてはどうでしょうか(笑)? |
子ども達も物語の鍵を握っているので、キッズやティーンの皆さんが観ても共感できると思います。私は明太子が釜山のお総菜ということを本作を観て知りましたが、今では当たり前に食べているものが、こうやって日本に広まってきたんだなと思うだけでも、興味深く観られると思います。親子で観るのもオススメな1作です。 |