2011年8月13日より全国順次公開
ロングライド
いじめられっ子と転校生が仲良くなり、彼らなりに強くなりたいと対策を取るけれど、逆に残虐性が出てきて過激になり、悲しいできごとが起こってしまいます。いじめられているけれど家庭では愛されているエリアスと、母を亡くし、父は忙しくあまり一緒にいないために寂しい生活を送っている少年クリスチャンが出会い、心を通わせますが、堅い友情が逆に彼ら自身を危険に追いやる展開がとてもハラハラしました。子どもながらの凶暴性と、子どもだからこそ穏便に済ませるという概念がないという一面が描かれ、一方で、子どもの前では大人としての態度で暴力だけが解決ではないことを諭しつつ、子どもが必死に戦う姿をみて、ときには強硬手段が必要だという概念を持ち始めたとも思える、エリアスの父親のその後の行動が衝撃的でした。 『未来に生きる君たちへ』というタイトルが意味するところがかなり深く、世の中には話し合えば解決できる問題もあれば、それが通じない人もいるというようなことを語っているようにも見えて、考えさせられました。本作を観てどう思ったか、議論のし甲斐がある映画だと思います。 |
結構重いストーリーなので、デート向きとは言えませんが、とても内容の深い映画なのでお互いの考え、価値観を知るには一緒に観賞して、話し合うのに良い映画だと思います。また子どもに問題の解決法を伝えたり、弱い者イジメをする相手にどう立ち向かうかということ、広く言って社会でどう戦うかを親から子へ教えるようなシーンもあり、子どもに責任のある大人として自分はどうお手本を示せばよいかなどを考えさせられる内容ですので、ご夫婦で観るのに良いと思います。 |
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2011.7.30 TEXT by Myson