2019年3月9日より全国順次公開
ココロヲ・動かす・映画社○
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本作は、戦争で夫を亡くした主人公フローレンスが、夫との夢だった書店を開くも、町の有力者から嫌がらせに遭い、経営に奮闘する姿が描かれています。1954年のイギリスが舞台で、小さな町だからなのか、フローレンスがちょっと頑張ると、それを気にくわない有力者の邪魔が入り、「どうして、彼女の自由にさせてあげないんだろう」と終始やきもきさせられましたが、フローレンス自身がとても温厚で優しい素敵な女性なので、観ていてすごく応援したくなりました。それに反して、物語が皮肉な方向に進むのもある意味現実的で、夢を叶えることはすごく幸せなことだけど、その夢の先にもちゃんと現実が続くということを痛感させられました。 でもフローレンスが純粋に本が好きで書店を営む姿を観ていると、すごく本の良さを感じますし、無性に読書がしたくなりました。今はパソコンやタブレットなど、紙の本以外でも読書ができる時代ですが、本作を観ると、やっぱりちゃんと書店に出向き、たくさんある本の中から1冊を手に取ることはすごく愛おしい時間なんだと再確認できた気がします。なので、本好きの方はもちろん、最近ちょっと本から離れている方にもぜひ観て欲しい1作です。 |
ラブストーリー要素はなく、全体的に落ち着いた流れで進む作品なので、初デートよりは少し長めに付き合っているカップルのほうが向いていると思います。本好きのカップルが観たらより主人公に共感でき、一緒に楽しめるのではないでしょうか。結末については観る人によって感想が変わりそうなので、鑑賞後にお互いの感想を聞くのも良いと思います。もし本のトークで盛り上がったら、次回は書店デートする流れにも持っていけそうです。 |
主人公のもとで働く小学生くらいの少女が登場するので、キッズならその少女に共感しながら観られると思います。この少女は物語のキーパーソンでもあるので、書店がピンチの時に自分ならどんな行動をとるのか置き換えて考えてみるのも良いと思います。また、少女が書店で働くなかで、本好きのフローレンスからたくさんの影響を受けます。皆さんももし興味のある職業などあれば、高校生以上のティーンならアルバイトができるか聞いてみたり、キッズの場合はすぐに働くことはできませんが、そこで働く人と会ったり、話したりしてみるのも良いと思います。 |
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2019.3.6 TEXT by Shamy