2013年11月16日より全国公開
S・D・P
公式サイト 予告編
知人から受ける強姦を“デートレイプ”というそうですが、本作は相思相愛の若い男女がちょっとしたできごとがきっかけで心が行き違いデートレイプに至ったという設定で物語が描かれています。ある理由で逢いたくても逢えなかった2人は、お互いに感情の募らせ方が違い、ここに男女の違いが表れているのが興味深かったのですが、愛が愛のままであり続けるのか、もどかしさのせいで憎しみや怒りに変わるのかで結果は大きく変わることがわかります。そして事件が起こった後に2人はどうなるのか…というところで、人を受け入れること、愛すること、許すことの意味を考えさせられます。最後にはつ実がとった決断はとても優しさと愛に満ちていて共感できました。自分を守るというよりも、相手を守っているようにも思えます。まだ恋を知ったばかりの女の子が実際にこういう事態に陥ったらこんなに寛大にはいかないとは思いますが、タイトルにもあるように「ゆるせないけど逢いたい」という思い、大人が考えるほど論理的に済まされないティーンの微妙な感情がとても繊細に描かれていたように思います。 女子として感じる部分がいろいろとある映画ですのでぜひ観てみてください。 |
テーマがテーマだけにまだつきあいたてのカップルや、友達以上恋人未満の人は気まずいかも知れません。良質な映画ですが内容が重いので、デートで敢えて観るにはどうかと思います。ですが「好き」という純粋な気持ちの大切さが描かれているので、一人か女友だちと観てじっくり愛の質について考えてみるのは良いと思います。 |
キッズにはちょっとショッキングで難しい題材なので、もう少し大人になってから観るか、大人と一緒に観る方が良いでしょう。主人公と同じ世代の中高生にはぜひ観て欲しいと思いますが、心と性衝動のバランスを取るのは難しいので、自分が交際をするときにも気を付けるべき点はあります。それはお互いを大事にするためで自分たちと自分たちの関係を守るためだということも理解して欲しいと思います。 |
関連記事:
■TJE Selection イイ男セレクション/柳楽優弥
©S・D・P/2013「ゆるせない、逢いたい」
2013.11.1 TEXT by Myson