ライジング・ドラゴン

ジャッキーの最後のアクション超大作と言われている本作ですが、冒頭から全身にローラーを付けた激しいアクションを見せ、格闘シーンや、スカイダイビングでの戦闘など、やれることを全部やってくれているという感じで大満足でした。60歳前とは思えないほどの身のこなしはさすがだなと感動するばかりで、「本当にこれで終わりなの？」ととても寂しく感じました。今回ジャッキーが演じる役柄は一見悪党なのですが、中国への愛国心を燃やすキャラクターとの出会いによって、だんだんと変化していき、最後までどういう展開になるのかわからない点もおもしろかったです。対イギリスというテーマを盛り込んでいるあたりも、ちょっと社会風刺的な要素を感じて興味深かったです。昔の香港映画を思わせるようなドタバタ喜劇的なシーンが多々あり、ジャッキーらしい楽しい映画に仕上がっている点も共感できました。
エンドロールでは、ジャッキーからファンへの言葉が出てきますが心にじ〜んときて寂しくなりつつも「ジャッキーありがとう！」という思いでいっぱいになりました。大スターながらも奢ることなく、ファンへの感謝を示すジャッキーの人間味が感じられる言葉でしたが、こんなスターはなかなか出てこないだろうし、本当に貴重な存在だなと思いました。本当にこれでアクションは最後なのかは不明ですが、監督でも何でも良いからずっと映画に関わって欲しいなと思います。とにかく、これが劇場で観られる最後のジャッキー映画かも知れないので、ぜひ多くの方に観て欲しいと思います。