2015年11月21日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
1943年に出版されて以来、270以上の言語・方言に訳され、1億4500万部以上を売り上げてきたサン=テグジュペリの「星の王子さま」のその後を描いた本作。お恥ずかしながら原作はちゃんと読んだ記憶がなく、帽子のなかの象のくだりくらいをうっすら記憶している程度でしたが、本作を観て改めて原作をちゃんと読んでみたくなりました。大人になってしまい、見えなくなってしまった大切なものとは何なのかなど、自分の子ども時代にも照らし合わせいろいろとイメージしながら観ましたが、全てを解釈しようとする姿勢がそもそも大人目線になっちゃってる自分に気付いてしまいました(苦笑)。とはいえ、やっぱり気になるのは、ここで描かれている一輪のバラの存在の意味です。一度観ただけでは結局どういうメッセージが投影されていたのか、自分の解釈をまとめきれませんでしたが、原作を読みつつ、もう一度童心にかえって本作を観てみたいと思います。 本作の主人公は、星の王子さまではなく、一人の少女なのですが、特に少女と母親とのやりとりはとても現代的で、どんな人が観ても物語に入り易い構成になっています。星の王子さまが登場する世界は、ストップモーション・アニメーションという技法で描かれていますが、原作(本)の世界観をより反映しているように感じました。またセリフ1つ1つが印象的で、心に書き留めておきたい内容がたくさんあります。大人も子どももそれぞれに楽しめる一作です、というか大人のほうがより心に刺さるものがある作品だと思います。 |
どんな世代のカップルでも、デートで観て楽しめる作品です。ただ、大人であればあるほど、この映画の世界観を素直に受け入れられる相手かどうかは見極めて誘ったほうが、一緒に共感できるでしょう。もしくは共感ではなく、相手に開眼を求めるなら、完全に子ども心を失ってしまった大人だからこそ誘って、鑑賞後にいろいろと語り合ってみるとお互いに新たな発見があるかも知れません。 |
キッズもティーンもぜひ観て欲しい作品です。大人になってしまうと忘れてしまうことや、理解できなくなってしまうことって何なのか、子どもである今だからこそしっかりと観て、感じておいて欲しいし、その感覚をずっと心のどこかに置いておいてくれたら良いなと思います。また、母子のストーリーでもあるので、親子で観に行って、鑑賞後にいろいろと話し合うと、大人と子どもの感覚の違いがわかっておもしろいと思います。 |
©2015 LPPTV – LITTLE PRINCESS – ON ENT – ORANGE STUDIO - M6 FILMS – LUCKY RED
2015.11.18 TEXT by Myson