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ルームメイト

2013年11月9日より全国公開／PG-12
東映
公式サイト　

キービジュアルやキャッチコピーから連想していた内容から全く予想できない展開が待っていたので、いい意味で期待を裏切られました。女のドロドロした部分を前面に出して宣伝されていますがそれだけでは終わりません。ここで細かく書いてしまうとおもしろみが半減するので多くは語りませんが、怖いという意味ではいろいろな怖さが描かれていて、特に深田恭子の演技が光っていました。「かわいい」から「美しい」女優さんにうまく変身したなあとつくづく感心。彼女が昔から持つふわふわして柔らかい雰囲気と、大人になるにつれてついてきたクールな印象が、この役柄に合っていて一層怖さが増しています。
『オトシモノ』や『Another アナザー』といったホラー系の作品から『今日、恋をはじめます』といった純愛ストーリーまで手掛けてきた古澤健監督ですが、アイドル映画に強いイメージだったので本作もそういう感じなのかなと思いましたが、意外に大人でも楽しめるサスペンスに仕上がっていたので世代を問わず先入観なしに観て欲しい作品です。本当に冒頭から細かい部分を観察して覚えておいてください。伏線がかなりあります。つじつまが合わないと思っていたり、ツッコミどころだと思っていたシーンも、真相がわかってくると「だからさっきああだったのか」と納得がいったり、最後まで観るといろいろな点と点が線がつながりスッキリします。観終わるとその伏線を整理したくなるので、ぜひ誰かと一緒に観て鑑賞後のトークも楽しんでください。

デートで観ると怖さに紛れて相手にしがみついたり、キャッと言いながら女子らしく怖がったりできるタイミングがいくつかあるので、ブリッ子やしたたかな女子には好都合な作品（笑）。男子の方が怖がっていたらちょっと引いちゃうかも知れませんが、そこは許してあげるか、そもそもそういう風になりそうでいやならデートで観るのはやめておきましょう。どんな内容かはさておき、一人で観るよりも誰かと観る方が楽しい作品です。鑑賞中も誰かそばににいてもらいたい内容ですが、鑑賞後にいろいろ語る相手がいたほうが映画のおもしろさが広がります。ぜひデートか女子同士で観てください。若い世代向けに思えますが、意外にどんな世代でも楽しめますよ。

PG-12なので、キッズは大人と一緒に観ましょう。ちょっと怖いシーンもありますが、ティーンは問題なく楽しめるし、むしろこういった作品はティーンが一番好きなのではないでしょうか。敢えて多くを語っていないポスターなのでどんな映画かあまり想像できないと思いますが、本作は何も情報を入れずに観るのが一番楽しめます。少し重い内容もありますが、辛いことが起きたとき人の心がどういう影響を受けて、どう対処しようとするのかこの作品のような例もあることを知って、世の中にはいろいろな出来事があることを考えてみるのも良いでしょう。

2013.10.23　TEXT by Myson