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ランナウェイ／逃亡者

2013年10月5日より全国公開
ショウゲート
公式サイト　予告編　

ロバート・レッドフォード監督、製作、主演の本作。彼のもとに集まった俳優陣は、シャイア・ラブーフ、ジュリー・クリスティ、スーザン・サランドン、リチャード・ジェンキンス、クリス・クーパー、ニック・ノルティ、テレンス･ハワード、スタンリー･トゥッチ、アナ・ケンドリックと超豪華！これだけの実力派が集まった作品ですから、そこそこな出来になっていることは間違いありません。
本作は1970年代アメリカ反体制組織“ウェザーマン”の実話をベースに書かれたニール･ゴードンの小説に一部脚色を加えて映画化。30年の時を経ても過去に縛られて生きる人々のサスペンスです。主演を務めるレッドフォードが演じるジム･グラントは、幼い娘と二人で過ごしている設定で、一応亡き妻とも年が離れていたということになっていますが、普通はここまで幼いと孫という設定になりそうですよね。でもそこそこ娘に見えてしまうのは、さすがレッドフォード。1936年生まれなので今年77歳ですがまだまだかっこいいです。ちょっと走る姿に年齢を感じましたが、77歳であんなに走るんだからすごいです。
殺人事件などを解いていくサスペンスではなく、過去の人間関係の糸が繋がっていくタイプのサスペンスなので最後はちょっとホロッとしてしまう内容です。男っぽい作品に見えますが、女子的にも「自分ならどうするだろう」と思わされるクライマックスなので、ぜひ観てください。

一見男っぽい作品ですが、男と女の話が軸になってくるし、男女ともにおもしろみを感じられる内容です。でも、どっぷりラブストーリーというわけでもないので気まずいシーンもなく、友達以上恋人未満、つきあいたてのカップルでも気兼ねなく観られます。ただ明るい話題の映画ではないし、超豪華俳優人の出演とはいえ、派手な映画ではありません。なのでウキウキラブラブなデートにしたい日には向いていません。映画を観るのがメインのデートで行くと良いでしょう。

キッズにはちょっと難しい内容かも知れませんが、ティーンは充分理解できるストーリーです。昔は海外でも日本でも学生運動が起こっていました。昔の若い人たちの方がもっと政治に関心があったとも言えるし、今は恵まれているので自分たちが危険を冒してまで国家権力に盾をつくほどでもなくなっているだけなのかも知れませんが、本作は史実に基づいた小説を映画化した作品なので、過去のこういうできごとを知っておくのも勉強になるでしょう。本作は当時の社会問題について掘り下げているわけではないですが、これを機に国内外の学生運動について、彼らがどうしてそこまで運動を起こしたのか、当時の社会はどうなっていたのかなど調べてみるのも良いですね。

2013.9.24　TEXT by Myson