2018年4月7日より全国公開/R-15+
クロックワークス、アルバトロス・フィルム、STAR CHANNEL MOVIES
公式サイト
“ラブレス”というタイトルから愛が足りない人達の物語なんだろうと想像はついていても、「言わんこっちゃない」と言いたくなる展開に胸が痛くなります。険悪な仲の夫婦は言い争いが絶えず、子どもに聞こえるのもお構いなし。既にお互いには恋人がいて、それぞれ「こんな気持ちは初めて。前の夫(妻)は愛してなかった」と語っていますが、子どもはほったらかしで、そもそも本当の愛を知ってるのかなと疑問が沸きます。母親のジェーニャは平気で何度も「子どもを生まなきゃ良かった」と言ったり、子どもを邪魔扱いするところが残酷で、このキャラクターの人間味の無さを象徴しています。父親のほうも現実から目を逸らしていて、結局こういう人はそんなだから、幸せになろうともがいても、何度も愛のない人生に陥るってことなんだなと、観ていてつくづく感じました。自分だけが幸せになれれば良いと思っている人は、見せかけの愛に飛びつくから、空虚な恋愛を繰り返すんでしょうね。幸せになるために愛するのではなく、愛があるから幸せなんじゃないのかなと、考えさせられました。とても皮肉な描写が辛辣ですが、反面教師的に観るのをオススメします。 |
薄っぺらい恋愛関係にすがって生きている男女の姿を描いているので、客観視できるなら、カップルで一緒に観ると、教訓も得られて、良い刺激になりそうです。逆に今は自分で熱愛中と思っていても、本作を観て目が覚める可能性もあるので、その恐れがある人は、1人でじっくり観るか、友達と観たほうが良いでしょう。 |
R-15なので、15歳未満の人はまだ観られません。子ども目線で観ると、大人達の身勝手さがかなりショッキングだと思うので、家庭内で孤独を感じている人は他人事には思えず、観ていて辛いかも知れません。ティーンの皆さんは、こういう大人になってはいけないという気持ちで観てもらえればと思います。仲が良ければ親子で観ても大丈夫だと思いますが、家庭では言えない悩みを誰かに打ち明けたいなら、親友と観ましょう。 |
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2018.3.28 TEXT by Myson