2017年12月9日より全国順次公開
キノフィルムズ
公式サイト
カトリーヌ・ドヌーヴとカトリーヌ・フロという2大女優の競演が観られる本作。2人は血の繋がらない母娘を演じているのですが、自分の気持ちに正直に生きる母と、不器用な娘の正反対な性格が、ストーリーをよりドラマチックにしています。母を憎みたいけど憎めない娘、愛しているけど伝わらない母のそれぞれのもどかしさがとてもリアルで、大女優達の名演が光ります。いつまでも女であることを忘れない母ベアトリスは、同じ女性から観てもとても魅力的で、奔放さにイラッとする事もありつつ、憎めないキャラクターで、カトリーヌ・ドヌーヴだからこそ様になると言えます。一方、親を反面教師にしたのか、真面目過ぎる性格の娘クレールは、頑固になった大人女子の心理をリアルに表現していて、「なんでそこで素直になれないの?」と、共感できるからこそもどかしく感じます。とにかく、母娘あるあるが詰まった本作は、女性なら共感ポイントが多いのですが、あと1つ推しどころがあります。クレールの息子シモンを演じるカンタン・ドルメールがイケメンですので、ぜひ、その辺りも楽しんでください。 |
「こういう女性いるいる」というのがたくさん観られて、女子としては共感しながら楽しめるのですが、男性が観たらちょっと不可解に思えるところもありそうなので、カップルで観るよりは、同性同士で観るか、1人でじっくりと観ることをオススメします。 |
複雑化した親子関係を描いていて、しかも2人ともだいぶ大人になった母娘なので、キッズの皆さんにはまだピンとこないと思います。思春期の女子なら少しわかる部分もありそうなので、興味を持ったら観てみても良いのではないでしょうか。特にお母さんとの関係に悩んでいる人は、自分達を客観視できるところもあると思います。 |
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© CURIOSA FILMS – VERSUS PRODUCTION – France 3 CINEMA © photo Michael Crotto
2017.12.6 TEXT by Myson