新選組にまつわるストーリーは本当にたくさん映像化されていますが、本作は彼らと同じ時代に生きる女性にフォーカスされているので、女性でも観やすい内容になっています。印象としてはラブストーリーの要素が強く、土方歳三、平山五郎、芹澤鴨の3人のそれぞれの恋愛模様は当時の生きづらさを物語っています。そんな時代でも女性として生きることをある意味謳歌している主人公、糸里の姿は共感できるものがあり、肝が据わっていなくては生きていけない時代だからこその女性の強さが爽快に描かれています。一点だけ「なぜそこでそのおじさんと?」というくだりが腑に落ちませんでしたが、糸里が生きる世界で“一人前”になるには、彼女にとって必要な行動だったのだという象徴だと考えると切ないです。時代劇ですが、女性の強さという普遍的なテーマを扱っているので、構えずに観てください。 |
三者三様のラブストーリーが描かれていて、どれも男女それぞれの立場で共感できるキャラクターが見つかると思います。露骨な濡れ場もあまりないので気まずさもあまりないでしょう。時代劇というところで好みは分かれそうですが、2人とも興味があれば、デートで観るのもありでしょう。 |
新選組について知らなくてもついていける内容ではありますが、エンタテインメントでもよく扱われる歴史の部分なので、本作を機に観た後に調べてみても良いし、観る前に調べてみても、勉強になって一石二鳥だと思います。時代劇は小難しいイメージがあるかも知れませんが、主人公が皆さんと同じ世代なので、心境としては同じ目線で楽しめるはずです。 |