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私が愛した大統領

2013年9月13日より全国公開　
キノフィルムズ
公式サイト　予告編　　

本作に登場するフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領についてあまり知らなかったので、彼のキャラクター性にいろいろと驚かされました。大統領がこんなに自由奔放に恋愛をしていたなんて、当時は許される時代だったのでしょうか。いつから周知の話になったかはわかりませんが、これがオバマの話だったら大スキャンダルです（笑）。ルーズベルト大統領が39歳のときに小児麻痺にかかった後遺症で下半身が麻痺し車イスに乗っているということも知りませんでしたが（劇中ではなぜ下半身不随かは描かれていません）、こういう境遇のなかでも政治的には多くの偉業を成し、歴代の大統領のなかではいつも人気５位内に入るほどアメリカでは人気が高いそうです。
とはいえ、ストーリーは恋愛が軸なので一人の男性として見てしまい彼に共感するということはなく、ただ彼に恋したデイジーという女性の辛い立場を想像してみるという具合で鑑賞しました。二人は遠縁の従兄妹なので全くの他人として接するわけにもいかないだろうし、さらに相手は大統領というところで女性に選択の余地がないのが気の毒だと思ってしまいましたが、恋は正しいか正しくないかで判断することではないんですよね。きっとデイジーにも不本意に感じた部分はあったと思いますが、これはこれで素敵な恋だったのかも知れません。英国王ジョージ6世とのくだりは大統領の手腕を感じさせますが、やり手だっただけに女性の扱い方もうまかったんですかね。個人的にはどういう感情になったらよいのか正直わからない映画でしたが、「この男、どうよ？」と女子のいろいろな意見を聞いてみたい内容でした。

映画『私が愛した大統領』ビル・マーレイ／ローラ・リニー／オリヴィア・ウィリアムズ

雰囲気はデート向きなのですが、観る人によっては気まずくなる内容です。まあ主人公は大統領と愛人なので、一般庶民とは別の次元の話と割り切るなら良いですが、気が多い彼や旦那と観ると開き直る可能性があるので、連れて行かない方が良いでしょう。世界史好きで真面目に１対１でおつきあいしているカップルは、フランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領の知られざる一面という視点でぜひ楽しんでください。

歴史の授業で登場するフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領のお話なので勉強になる部分もあるかも知れませんが、本作は彼の知られざる恋のお話というだけでなく、大人の事情満載のややこしい恋愛ストーリーなので、キッズについては積極的にオススメするという感じではありません。高校生くらいになると、大人の恋愛についても少々理解できるようになってくるので興味があれば観ても良いと思います。でも大人が説明できないことも描かれているのでその辺は自分なりに解釈してもらうしかありません（笑）。

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