シーズン1
2016年9月7日発売&レンタル開始、Netflixにて配信中
(左記はセル用Blu-rayジャケット)
©2015 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.
誰にも知られたくない暗い過去に縛られ生きてきた一家が、問題児である長男の久々の帰省によって、再び苦しめられ、人生を翻弄されていくストーリー。観る前は地味なドラマだと想像していましたが、こんなにドロドロした人間ドラマだったとは、舐めてました(笑)。1話目を観終わった瞬間に引き込まれ、かなり勢いよくシーズン1(全13話)を鑑賞し終えました。何と言っても素晴らしいのが、俳優達の名演。長男ダニーを見捨てず、家族関係を修復しようと努力し、家族からも一番頼りにされている次男ジョンを演じたカイル・チャンドラー、そして不運な過去のために一番人生を台無しにされながら、家族の人生を掻き回す長男ダニーを演じるベン・メンデルソーンの演技には、見入ってしまいます。ダニーは一見弱くて不器用に見えますが、実はすごくずる賢くて、彼に対する哀れみや罪悪感とともに、憎らしさも出てきて、観ているこちらもすごく複雑な心境にさせられるのですが、ベン・メンデルソーンの演技が本当に絶妙でリアルなんです。長男ダニーの問題行動に振り回され、結局人として踏み外した行動を取らざるを得なくなる弟妹達の葛藤も他人事とは思えないほど、感情移入してしまいます。シーズン1の最終話で新たな展開を見せましたが、最終シーズンまでぜひ見届けたいと思います。
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BLOODLINE ブラッドライン シーズン1 ブルーレイ コンプリート BOX(初回生産限定) [Blu-ray] |
2016.10.28 TEXT by Myson |
シーズン2
Netflixにて配信中
© 2015 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.
レイバーン家の厄介者として扱われてきた長男ダニーがいなくなり、表向きには平穏を取り戻しつつ、新たに大きな問題を抱えてしまったジョン、ケヴィン、メグ。今シーズンでは、新たな嘘にまたまたレイバーン家が翻弄されていきます。嘘の上に嘘を重ねて、どんどん深みにハマっていくレイバーン家は不幸まみれなのですが、家族を守ろうとすればするほど、壊れていく様は、自ら招いたとはいえ、なんとも皮肉です。根本は善人であろう人々が、何か、誰かを守ろうとして悪の手段を使い、罪悪感をずっと抱えながら生きている。家族、血の繋がりがなければ、縁を切れるのに、それができないからこそ、同じ家族の中で善と悪が入り乱れ、幸せになれないという、“家族”に課せられた業(ごう)がテーマになっている点でとても見応えがあります。また、ジョン・レグイザモ、アンドレア・ライズブローという魅力的なキャストも加わり、新たな問題児が登場して、物語を盛り上げます。
とても淡々と描かれ、静かに流れていくので、派手な展開は期待できませんが、役者達の演技が本当に見事なので、私はなんだかんだでサクサク観られました。この家族がどう決着を付けるのか、最後まで目が離せません。
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2018.11.19 TEXT by Myson |
シーズン3
Netflixにて配信中
© 2015 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.
ケヴィンが本当にやらかし過ぎて、イライラ(笑)。そんな展開で終わった前シーズンでしたが、家族の柱として皆を守ってきたジョンは、その甲斐もなく責められるばかりで、精神的に追い詰められていきます。今シーズンは、ジョンがどういう選択を取るのかということにフォーカスされていて、これまでの生き方を正すのか、このまま生き続けるのかという結論が提示されます。そこにダニーや、ダニーの息子ノーランの存在が大きく影響してきます。ダニー親子は厄介者のようでいて、実はとてもピュアで繊細な人物であることが、前シーン、今シーズンと描かれているので、感情移入するキャラクターも全シーズン通して観ると変化してくるはずです。ラストシーンは観る者に解釈を委ねるような演出だったのでちょっとずるいなとも思いましたが、ジョン、ダニー、ノーラン…それぞれの思いがわかった上で解釈すると、皆ある意味解放されたというハッピーエンドなのかなと思いました。皆さんがどう解釈されるかは、観てのお楽しみということで(笑)。
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2018.12.3 TEXT by Myson |