今回は『超・少年探偵団NEO −Beginning−』に出演の高杉真宙さん、佐野岳さんにインタビューさせて頂きました。本作のお話から、普段お2人が映画をどう楽しんでいらっしゃるのかまで聞いてみました。
<PROFILE>
高杉真宙(たかすぎ まひろ):小林芳狼(こばやし よしろう)役
1996年7月4日生まれ。福岡県出身。2009年、舞台“エブリ リトル シング”で俳優デビュー。 2012年『カルテット!』では、映画初主演を飾り、2013年『仮面ライダー鎧武/ガイム』では、仮面ライダー龍玄を演じた。2016年には、舞台“闇狩人”で単独初主演を果たした。2017年、主演作『逆光の頃』などで、第9回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞し、さらに同年『散歩する侵略者』で、毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞。その他主な映画出演作に『世界でいちばん長い写真』『虹色デイズ』『笑顔の向こうに』『ギャングース』『十二人の死にたい子どもたち』『映画 賭ケグルイ』『見えない目撃者』などの話題作に出演。他にも舞台“カリギュラ”をはじめ、多くの出演作品が控えている。
佐野岳(さの がく):ワタリ役
1992年4月3日生まれ。愛知県出身。第24回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞。2013年、『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』で映画初出演にして初主演を飾る。さらに同年『仮面ライダー鎧武/ガイム』にてテレビドラマ初主演。その後もドラマ、映画、舞台と幅広く活躍。近年の主な出演作品に、映画『ふたつの昨日と僕の未来』『honey』『となりの怪物くん』『純平、考え直せ』ドラマ『陸王』(TBS)『MAGI -天正遣欧少年使節-』(Amazonプライム・ビデオ)、『仮面同窓会』(東海テレビ・フジテレビ系)などがある。
映画好きのお2人は、1人で観る派?誰かと観る派?
マイソン:
お2人は、『仮面ライダー鎧武/ガイム』で共演されていましたが、数年経ってお互いの印象は変わりましたか?
佐野岳さん:
顔つきも大人になっていますし、現場の向き合い方とかも全然違いました。ただ一貫して変わっていないのは、真面目で、役と向き合って、常に葛藤して演じているっていうところです。良い意味でそこは変わらない部分だなと感じています。
高杉真宙さん:
僕が言うことでもないですけど、佐野くんは当時もお兄さん感はあったんですけど、今はより大人っぽくなった印象が強くて。佐野くんのずっと変わらないところは、初めて会った時から本当に太陽のような人で、その印象が強いです。本当に明るくてフレンドリーで、今はより一層頼れる兄貴という感じがすごくします。
マイソン:
本作でのキャラクターの関係性に似てますね。お互いの好きなシーンはどのシーンでしょうか?
高杉真宙さん:
僕は橋のシーンですかね。あそこはワタリくんが悩みきって、しっかりと気持ちを伝える感じが良かったですね。
佐野岳さん:
僕はカレーのシーンです。あのシーンはすごく好きで、どんな味のカレーなんだろうって。お父さんとの思い出を知って食べたカレーの味は、芳狼の中で変化があったのかなって思わせてくれるシーンでした。
マイソン:
情緒的というか、芳狼の成長が見えるシーンでしたね。
高杉真宙さん:
懐かしいな〜。
マイソン:
では、お2人が今までに影響を受けた映画とか俳優さんがいたら教えてください。
佐野岳さん:
ジャッキー・チェンさんですね。『酔拳2』が大好きで、小学校の頃とか酔拳を習ったこともないのに、動きを真似をしていました。
高杉真宙さん:
酔拳を習う場所ってあるんですかね?
佐野岳さん:
少林寺かな?すごい好きでしたね。アクションごっことかずっとしていました。
マイソン:
スポーツもすごくやられていると思うのですが。
佐野岳さん:
サッカーと体操をしていました。
マイソン:
俳優になりたいと思ったのもジャッキーさんがきっかけですか?
佐野岳さん:
最初はスタントマンになりたかったんです。でも時間を経て俳優になりたいと思うようになりました。
マイソン:
表に出るほうに興味を持たれたんですね。高杉さんはいかがですか?
高杉真宙さん:
どうでしょうね…。最近は洋画ばっかり観てたんですよね。
マイソン:
1番好きな作品って、ありますか?
高杉真宙さん:
『シング・ストリート 未来へのうた』は最近観た中ではずっと好きな作品ですね。ジョン・カーニー監督の作品が毎回良いものばかりで、今はドラマもやっているらしくて、それもすごく楽しみにしています。
マイソン:
音楽映画がお好きなんですか?
高杉真宙さん:
音楽映画は好きですね。自分が一切できないところの1つなので、いつか何かでできたら良いなとは思うんですけど、地獄を見るんだろうなと(笑)。
佐野岳さん:
大変そうだよね。
高杉真宙さん:
でもやっぱり大人になってできる青春の1つの気がして、音楽とかは特に。何か良いなと思います。
マイソン:
良いですね。ところでトーキョー女子映画部のサイトにはデート向き映画判定というコーナーがあるのですが、お2人は誰かと観る派か、1人で観る派か、どちらですか?
高杉真宙さん&佐野岳さん:
1人です。
佐野岳さん:
でも映画によっては、人がいたほうが絶対良いなって時もあるので、一概には言えないですけど。
高杉真宙さん:
僕は完全に1人です。
佐野岳さん:
例えば『アベンジャーズ/エンドゲーム』とかは、「やばいやばい!」とか言いたかったのに、1人だったから、誰か一緒に共有したいのにって(笑)。隣りの人も1人だったから話しかけたかったけど、1人で「これめっちゃ熱いぜ!」って心の中でずっと思いながら観てました(笑)。そういう時は誰かが一緒だと良いなと思いますね。
マイソン:
終わってすぐ喋りたい時とかありますよね。
佐野岳さん:
はい。でも基本的には1人で観ます。観終わった後の余韻も含めて映画な気がしていて、「あれは何て意味だったんだろう」とか、1人で帰り道にちょっと1駅手前で降りて歩いて帰るみたいなのが好きです。
高杉真宙さん:
それはちょっとわかります。余韻に浸って歩くみたいな。
佐野岳さん:
そうそう。
高杉真宙さん:
僕はどんな映画も1人が良いです。自分の中で考えるのがすごく好きなので、それこそ1駅前で降りるとかもすごく好きで、分かち合うというよりは1人で楽しんで余韻を噛み砕くというか、舐めるように楽しんでいる気がします。
佐野岳さん:
後味すら残さないみたいな(笑)。
高杉真宙さん:
そうそう(笑)。それが楽しいですよね。
マイソン:
たまに解釈がいろいろあったり、難しい作品とかもあると思いますが、そういう作品の時は、あとで誰かと話すとか、ネットでいろいろな説を見たりとかしますか?
佐野岳さん:
ネットで調べます。
高杉真宙さん:
僕もです。
佐野岳さん:
でも周囲に同じ作品を観た人がいたら、「あれ何て意味だと思う?」とか、話します。『セッション』も最後に先生が口パクのシーンがあって、「あれは何て言ったんだろう?」「僕は絶対に“Good job”だと思うんだけど」みたいに話します。
マイソン:
じゃあ余韻が残っている時は1人が良いけど、数日経って共感するみたいな。
佐野岳さん:
そうですね、自分の中でまとまったら人に話します。
マイソン:
今のお話からして、たくさん映画をご覧になってそうですね。
佐野岳さん:
いろいろな作品を観ていく毎にだんだんとこういう映画が好きだなとか、あの監督の作品が好きだなっていうのがどんどん出てくるようになりました。
マイソン:
良いですね!高杉さんは、解釈が難しい作品を観た時は誰かと共有しますか?
高杉真宙さん:
僕自身が感想を伝えたりするのが苦手なので、やっぱり人とはあまり共有しないんですよね。だからネットで調べて、こういう解釈もあるのかって自分の中でまとめて、答えを出していくのがすごく好きですね。映画の感想を言い合うっていうのが苦手なんですよね。
マイソン:
同じ映画を何回も観ることはありますか?
高杉真宙さん:
結構ありますね。
マイソン:
それはやっぱり観方が変わるおもしろさとかがあるからですか?
高杉真宙さん:
それもありますし、最後まで楽しみたいなって思います。何度でも楽しめる作品を見つけるのも大変だから、自分が好きだったなって思っている作品を何度も観ちゃうところがあります。試して他も観るんですけど、それ以上が見つからない場合が結構多いので、笑いたい時はこれとか、泣きたい時はこれとか、そういうのが結構決まっています。それでたまに新しいものに挑戦したりしています。“ハングオーバー!”シリーズが大好きで、あれくらい何も考えずに、笑える時は笑いたいんですよ。でも観すぎて笑えなくなっちゃいましたけど(笑)。
…ここから、“ハングオーバー!”シリーズのトッド・フィリップス監督最新作の話で盛り上がり、楽しい時間はあっという間に終わりました。お2人ともとても映画が好きなんだなと伝わってきて、映画ファンとしても、僭越ながら同志を見つけたという感じで、とても嬉しかったです。
2019年10月10日取材 PHOTO & TEXT by Myson
『超・少年探偵団NEO −Beginning− 』
2019年10月25日より全国順次公開
監督:芦塚慎太郎
出演:高杉真宙 佐野岳 堀田真由 長村航希 板垣瑞生 前田旺志郎/神谷浩史(声の出演)/佐藤二朗/丸山智己
配給:coyote
少年探偵団の初代“小林少年”のひ孫、小林芳狼は、親友のワタリ、そして明智小五郎のひ孫であり幼馴染の明智小夜と、平凡な高校生活を送っていた。そんなある日、10年ぶりに怪人二十面相と遭遇した芳狼は、自身と怪人二十面相を繋げる謎に迫るべく、学校で起きていた怪事件を調べることに…。
©2019 PROJECT SBD-NEO