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2013年3月29日より全国公開作品 © 2012 Focus Features LLC. All rights |
『アンナ・カレーニナ』 |
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ヴロンスキーとの愛人関係を夫カレーニンに告白したアンナは、一時カレーニンから見放されそうになるが、病床に倒れたアンナはカレーニンに許しを請い、ヴロンスキーへも許しを請います。このあとの展開が、それぞれのキャラクターが持つ愛への姿勢を表しています。 |
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愛に生きるとはどういうことなんでしょうか?アンナ・カレーニナ(キーラ・ナイトレイ)の夫カレーニン(ジュード・ロウ)の愛、愛人ヴロンスキー(アーロン・テイラー=ジョンソン)の愛。そして、アンナの兄オブロンスキーと妻ドリー、ドリーの妹キティとリョーヴィンの愛。この作品に出てくるそれぞれのカップルのケースを観て、愛のかたちは大きく分けて二つだなと思いました。同時にその2種類の愛は、その人の愛し方、愛され方に分類されるようにも思いました。男女として燃え上がるような恋愛をしていなければ満たされずお互いに依存しながら愛し合う人、お互いに自立していながらも尊敬の念で愛し合う人の2種類です。前者は片方が崩れると両方がバランスを崩します。だからアンナとヴロンスキーは激しい関係ながら不安定なのではないかと。だから皮肉にもアンナを影で支えている夫がいることで、アンナとヴロンスキーの関係は成り立っている。一方、リョーヴィンは経験を重ねて男らしくなっていき、キティも自立することで男に対する価値観が変わってきて、自分の望む愛し方、愛され方がわかってきたのだと思います。 |
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TEXT by Myson